SAND STORM

朝ぼらけ

2012年4月19日

電気/通信の線は徹底的にまとめた方がよい

Filed under: 未分類 — Tags: — sajin @ 22:25

ひたすら配線を綺麗にまとめて邪魔にならないようにする作業に取り組んでいる。よくpower cable(電源コード・延長コード)は束ねるなと書いてあるが、これは間違いだ。

配線を束ねたりして整理しない不利益や危険性

・足などにひっかかって怪我や日常生活の障害になる

・掃除がしづらく埃が溜まる。tracking(トラッキング)により火事の原因にもなりかねない。

・ひっかけたり潰してしまうことでcableの被覆(ひふく)・芯線ともに損傷し、不通・火事・感電・漏電の原因になる

・ネズミなどが齧って不通・火事・感電・漏電の原因になる

・目障りで汚い部屋や場所になり美観を損ね精神的にも落ち着かない

配線を束ね適切に設置しない場合上のようなことになる。物理的にも精神的にも散らかって暮らしづらくなる不利益はもとより、ばらばらのまま床に転がっていればひっかけや折れ・つぶれなどあらゆる損傷、掃除しづらいことから起きる埃の蓄積はtracking(トラッキング。湿った埃がplug間の伝導体となり通電発火して炭化、終いには火事へと至る)へとつながる。また半断線が進むと発熱発火の可能性は格段に高くなる。

コンセントから火災発生!~トラッキング火災~ | いわき市消防本部

電源コード・テープルタップの正しい使い方 @ 東京都消費者生活総合センター – 断線が進んだときの発熱変化と、巻き取り器を使用した時の温度変化の実験

配線を束ねる危険性は

1.放熱がうまく為されず、大量の電流を流した場合蓄積して火事の原因になる

2.束ねる際に無理に折り曲げると被覆が破れたり断線して火事や感電・漏電の原因になる

3.coil(コイル)状に巻いた場合、磁気が作用して熱が発生し火事の原因になる(induction heating=電磁誘導加熱、IH家電のIH。IHクッキングヒーターはこんなに便利 │JEMA 一般社団法人日本電機工業会 )

といったところだが、すべて回避可能だ。1はelectric range(電子レンジ)やhair drier(ドライヤー),toaster oven(オーブン)など消費電力1000W級の家電を使用するような場所でだけ気をつけるべきことで、合計消費電力が少なければ関係ない。2は被覆に強い負荷がかかるような無理な束ね方をしなければいいだけだ。3は何か棒や円筒状のものに巻きさえしなければそう簡単におきることではない。

高周波のやさしい話-index | 浅川熱処理株式会社 – induction heatingは中心に伝導体(金属など)を置いて行われる。つまり磁気の影響を受け通電する金属の棒や缶に巻きつけると危険。熱が発生するのは影響を受ける側で、coilの方は直接は加熱しない。加熱した伝導体の熱を受けてcoilの方も熱を持つ。もっともすべては大量の電流が流れ、強力な磁気が発生するという前提があってのこと。

俗に言う蛸足配線の問題もこれと同じである。消費電力を考えずに同じ線に大量の電流を流したり、plugが集中することで熱や埃が溜まって火事の原因になる。こういったことをまるで責任逃れをするかのように「危険だからするな」の一点張りで、人々を無知なままにしておくのではむしろ社会にとって有害だ。実際には蛸足やtrackingにつながるようなことはいくらでもおきているのに、それがなぜ、どれくらいのことをやっているから危険なのかほとんど誰もわからないという状況を生んでいる。

例えば蛸足でなくとも、electric rangeとtoaster ovenを二つつなぐだけで2000Wを越える電流が発生する。power cable巻き取り機は円形になっているのが通常である、これに大きな電流を流せばinduction heaterと同じことだ。

無知と無関心こそが本当の危険を生むのである。

以前はバラで床においていてとにかく足にひっかかって邪魔で仕方なかった。今はこういうcable tie(結束バンドインシュロックなど)でのまとめはもちろん、鴨居の上などに線を這わせて極力ひっかからないようにしている。単純にこうしてまとめるだけでも意識しやすくなってひっかかることは格段に減る。staple(ステープルステップル)を利用したり、impact driver(インパクトドライバー。木工用電動ドリル)で受け穴を掘って大き目の釘やねじ釘を挿して組み合わせればいくらでも効果的にcableを日常の邪魔と危険から遠ざけることができる。

※staple使用の際は、軽く止める程度にし、決して強く打ちつけないこと。被覆や芯線を傷つけると、そこが断線・短絡・発熱の原因となる。”ケーブル”は銅線を頑丈な被覆で覆ったもので、”コード”は細い銅線を撚(よ)ったものを指し、断線しやすい。法令上、電気工事士でないとケーブル・コードのステープル止めは禁止されている(電気工事士法施工規則「電線を直接造営材その他の物件(がいしを除く。)に取り付ける作業」)が、罰則規定はなく自己責任である。最悪なのは、先に書いた様にコードを強く打ち付けて内部の銅線を交錯・断線させることと、stapleで止めた箇所を起点に何度も折り曲げるようものを止めてしまうことで、扇風機など動かすこと前提のものは止めてはならない。現実的な危険性は止め方次第(止めなくても同様の理由で火災は発生する)だが、電線関係は束にして引っ掛けておく程度が無難だろう。

火災原因等情報 電気 | 南十勝消防事務組合
電気痕と火災
電気火災に気をつけて!(トラッキング現象・電気ショート) | 八尾市電気火災に気をつけて!(トラッキング現象・電気ショート) | 八尾市

最近のoutlet extension(和製英語のタップ)は背面に引っ掛けられるように溝をつくってあるものが多い。そこに裏から穴を開けて正面からねじ釘でもめば安全に壁に固定できる。

つまり、正解は使用する機器の消費電力を把握し、正しい知識を元に、問題の起きない形で適切に配線(特に電気)を束ねるなどして綺麗かつ安全にまとめて邪魔にならないように固定してしまうこと。そうすれば日常生活でも邪魔にならず、火事や漏電の心配はなくなる。逆に下手に束ねずに投げ出したりすると、雑に扱われることで不規則にさまざまな問題がいくらでも発生する。その方が遥かに危険である。

※短くまとめる際は、折れ曲がる部分を無理のない、すなわち傷をつけたり抵抗を生じないゆったりした形で行うこと。円形にするのが望ましい。ケーブルをからまらないように巻く方法:「逆相巻」と「8の字巻」: 万象酔歩を参照。


[Link – 電気の線の危険関連知識]

配線器具Q&A:JEW(日本配線システム工業会)

power outlet warm @ Homeownerbob’s Blog

Electrical Wiring Faults – Fire Hazards

[Link – 配線術]

ケーブルをからまらないように巻く方法:「逆相巻」と「8の字巻」: 万象酔歩 8の字巻きとそれより優秀な逆相巻のやり方。

Declutter Your Desk 穴の開いたboard(有孔ボード/パンチングボードなど)を使ったさまざまな機器の取り付けと配線。PC絡みの多様な周辺機器の取り付けはこれが一番いい。

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パソコンの配線をまとめたり整理する方法 – BTOパソコン.jp 配線整理の道具として売られているものの紹介と使用法。


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3 Comments »

  1. electric rangeの線を大きなloop状にして鉄のscrewにひっかけているが、三分程度あたためてもscrew自体はまったく熱くならない。温まったのはpower cableの方で1000W級が流れ続けて空気の流れが悪ければ、被覆が溶けたり燃えることもあるかもしれない。結局induction heatingは釘だのscrewだのに適当に引っ掛けた程度では起きない、もしくは起きた所で加熱にある程度寄与するだけで、総合的な放熱環境の悪さが火事を招くこともあるといった所か。壁への引っ掛けといったむしろ放熱しやすくなるような処置でなら何ら問題ないだろう。

    Comment by sajin — 2012年4月20日 @ 17:57

  2. 「stapleや釘をpower cableの固定に使うな」の根拠を調べると

    http://www.dohi.j-vip.net/denki/chuui.html
    http://www.s-ninsho.com/s_accident.html

    1.stapleを強く打ち込みすぎて絶縁被覆や内部の線を損傷する
    2.stapleにより放熱が抑制される
    3.線を引っ張って固定した場所が断線する

    1は釘ならありえるかもしれないが、保護被覆付きのstapleではよほど馬鹿な打ち込みをしない限り起きない。当然回避可能かつ簡単に察知可能。
    2はstapleを使う時点で束ねによる発熱の蓄積とは関係なくなるだろう。当然回避可能。
    3を起こすような中途半端な固定が唯一危ないが、当然これも回避可能かつ、こういったひっかかりによる断線はstaple/釘でなくとも起きる。それを起きないように予め全体を適切に固定設置してしまうのがstapleなどでの止めなのだから、やるなでは逆効果だ。

    Comment by sajin — 2012年5月7日 @ 14:53

  3. 通信のdigital化であまり気にしなくてもよくなったと思われる信号への干渉,noise

    http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1486969174

    ① 電源系のケーブルと信号系のケーブルは出来るだけ接近させない事。(電磁誘導によるノイズを防止する為)
    ② 直交させるのはOKだが、絶対に平行させてはいけない。
    ③ どうしても平行させなければならない場合は、金属製の配線用ダクターを用いて分別して配線し、ダクターを接地する。
    ④ 電源系のケーブルは巻かない事。

    http://questionbox.jp.msn.com/qa3800061.html

    ケーブルを接近させると電磁誘導ノイズや干渉が発生する可能性がある
    少し離しておけば、影響は距離の二乗に反比例して少なくなる。
    実用的な距離として2センチ程度となる。

    同軸ケーブルは芯線と編線という構造なので
    直角に曲げると構造に歪みが出て特性が狂い
    伝送特性や効率が大きく阻害されるから。
    ただし丸めるとコイルになるので厳密には巻き直径も考慮します。

    Comment by sajin — 2012年8月25日 @ 17:25

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