Released: Septenmber 21, 2004
Developer: Pandemic Studios (USA)
Publisher: THQ
Engine:
Official: http://www.fullspectrumwarrior.com/
Forum:
[played: Sergeant clear]
元々US Armyの兵士訓練simulatorとして開発されたものをそのまま流用したgame。
Alpha/Blavoの2teamを指揮して中東某国での市街戦を想定した任務を果たしていく。
奥谷海人のAccess Accepted第27回:軍事訓練ソフトの恩恵とは?
主に操作することになる4+4の2 fire teamの面子にはすべて独自のgraphicが施され、個人名と性格も設定されている。
戦場は架空の国になっているもののモロIraqだ。
訓練用programを転用しただけあって、他のgameとの最大の違いはplayerの立場だろう。操作するのは百戦錬磨のveteran兵でもなければ特殊部隊員でも何でもない、多少戦地で経験を積んだ隊長と訓練を終え派遣されてきた新兵のteamになる。米軍Boot Campをでてきたということで、連中は作戦の合間に映画”Fullmetal Jacket”のような兵隊訛りで汚い言葉を喋りまくってくれる。もっとも”あの教官”ほどではないが・・・
Hooah! Hooah!
Hooah!
Hooah! Hooah!
[Patch]
なし
[Trouble]
gameを起動したままdesktopに戻ると不正終了、もしくは設定を変えた後、error windowが出るだけで起動しない
→Resolution.cfgを削除
本来このResolution.cfgで解像度設定が為されるのだろうが、optionからどの解像度を設定しても1024×768固定になってしまう。そのせいで起きるbugだと思われる。
・XBOX版ではSergeant以外でepilogue chapterをやるとbugってclearできないという問題があったようだ。
[menu/config]
×上述の解像度bugのためgameを起動したままdesktopに戻ることはできない。解像度設定も無効。
・key configはmenuからは出来ない。keymap.txtを開いて手動で行う。
※ただし、絶対にbackupを取ってから行うこと。
・不要な起動時の動画類をCut
Movies folderの”thq.bik””pandemic.bik”を移動もしくは改名。
・言語選択
language.cfgを開き
1=英語
2=日本語
[難易度と継続/やり直しsystem]
Sergeant (軍曹)/Sergeant Major (上級軍曹)/Authentic (実戦)
難易度が上がるごとにgrenade系の弾数が減少。実戦では更に銃の有効範囲などのguide用HUDが消える。damage systemは変わりなくAuthenticでも負傷から何度でも回復できる。
難易度はclearしてもう一周やりたいという場合以外Sergeantで始めた方がいい。このgameはshooterや戦術gameではなくPuzzle性の強いstory追従部隊行動学習programであって、いたずらに難度を上げても試行錯誤の余地が減って辛いだけ。
saveはstage途中に固定で幾つか存在する陸軍Markの黄色Circleに指揮下の全部隊が入ることでのみ行われる。Cut sceneの後など当然自動的にsaveされているだろうと思っていてもそんなことは全くないので必ず意図的に行わなければならない。
一度saveされるとそのpointがunlockされ、menuから好きなEpisode&pointを選んで開始できる。
これらは全てprofileごとに管理され、途中からの難易度変更やunlockしたsave pointの共有はできない。
[multiplay]
gamespyのserver Browerが搭載されておりCOOPが可能。各playerは各々のFireteamを指揮し、協同して使命を果たしていくことになる。
[Graphics]
よく見るとそれ程質が高い訳ではないのだが、HDRっぽいblurが効果的に働いて全体を通してかなり綺麗に映る。何より映画ぐらいでしか見る事のない中東の市街地の雰囲気がよく出ている。ここら辺りは実際に戦地で撮影してきた資料が存分に生かされているのだろう。
blurが効き過ぎて潰れ気味になったり、下端が変に白くなることもある。
×jaggiesが目立つ
最大解像度は最大でも1280×1024止まりで、Antialiasは自前で積んでいないし、外部で効かせてもほぼ効き目がないのでjaggiesが目立つ。
[Sound]
5.1ch+EAX Advanced HD
定位は良好。EAXは特定の場所でのechoとかその程度。
◇部隊体験toolとしての出来のよさ
このgameは
・あくまで軍組織の中で隊の指揮に従って行動せよ
・物陰に隠れた敵は銃撃では倒せない、だからteamで戦術的に対処せよ
ということを強調したprogramになるだろうか。
game中、執拗に司令部と連絡を取る姿が繰り返し描かれる。また直属の隊でのteamworkは絶対的で身勝手な単独行動など許されない。
playしていると現場の兵士はSupermanでも何でもない指揮系統の末端で上層部の指示に従って一緒に動く駒の一員であることを自然と教え込まれる。「仕事としての」兵士の下っ端加減や大変さが表現されていて、かなりいい出来だ。
これらは本土で募集した新兵をIraqという戦地に送り込む目的に合致しており、訓練toolとして見た場合、兵士がこれからどのような場所でどのような役割を果たすかをおおまかに理解・疑似体験するprogramとしてよくできている。
[視点/移動/姿勢/指揮]
通常背後霊三人称視点だが、そこからzoomをかけることができる。これは一人称ではなく背後霊の高さからの単なるzoom in。
移動は必ず四人一組の隊が一斉に動くことで行われる。壁や車など遮蔽物の陰に近づけると自動的にそれに沿った形に配置され、smoothに遮蔽効果を得ることができる。
teamの残りの隊員が支援射撃をしつつ一人一人順番に移動ということはできず、当然バラバラに配置することも不可能。このような移動中に危険が発生する際の支援射撃は別のteamでしか行えない。
命令できるのは{移動/隠れる}の他は{銃撃/grenade launcher/hand grenade}の攻撃のみ。
“隠れる”を指示すると近くに遮蔽物があればそれに隠れ、無ければその場に伏せる。
[武器と射撃]
武器: Assault Rifle/Frag grenade/Smoke grenade/M203
grenadeも含め弾薬はteam共通の所有物として計算されており個々人の所有ではない。
射撃は指示(=敵の居る方向をclick)すると大きなcircleが出てその範囲内の敵に自動的に攻撃を始める。ただし、命令から実際に射撃状態に入るまでにはlagがあるし、reloadも入る。
△Fragは遠投できないので敵に当てるには近寄る必要がある。この距離はかなり短く(3-5M程度)、現実にはありえないような形で敵の攻撃に身を晒さないと喰らわせるのは難しい。二階や屋根など上に向かって投げることも不可能。
Smoke grenadeはかなりの範囲の視界/敵攻撃を遮断する。
grenade系はmap開始当初与えられた数しか使うことは出来ず例外的なlevelを除いて途中補給は一切ない。通常弾薬のみMedicの場所に行けば体力とともに回復する。
現在の軍隊ということで衛星支援は当たり前。空の支援は?と思うかも知れないが、その空の支援を阻むRPG兵などを排除することが任務になる。空の支援が来る頃には大概levelは終了する。
[damage system]
一応体力制のようなのだが、やられる時は直ぐにやられるので体力はあまり関係ない。隊内の兵士が二人やられるとgame over。一人までならMedicのいる補給truckに担いで帰ることで復活させられる。ここは訓練programとしてのgame的処置になっている。
××敵味方ともに車・建物など有効な遮蔽物の陰に隠れている限りほぼ全く被弾しない。特に敵は100%被弾しない。
弾自体はピシピシ飛んで来て当たっても何もおかしくないような状況でも同様。grenadeを放ったり射撃する際には身を乗り出してやるのだが、一度遮蔽状態を取ってからなら喰らわない。
[敵]
敵はこちらが接近すると自動的に距離をとって別の遮蔽物に隠れる能力は持っている。これが唯一のAIらしい振る舞い。後はscriptで最初に仕込まれた動きをする以外は、その場で手持ちの武器を撃ち続けるだけ。
×××遮蔽を使って「隠れた」状態だと100%こちらの攻撃は当たらない。弾道だの見た目の状態だのは一切関係ない。これは弾道や被弾判定を計算していないのではなく、計算しているのにわざと無視している。「隠れていない」状態の時はちゃんと計算された弾道+見た目どおりの被弾判定が行われる。
敵は最優先で「隠れる」ので隠れてない状態の敵を攻撃するのは例外的なcaseに限られる。
敵が遮蔽を取った状態では一方のteamで制圧射撃をかけ注意をひきつけて別のteamを遮蔽効果の無い角度に回り込ませるか、強引にSmoke grenadeで近づいてFrag grenadeを喰らわせることでしか倒すのは不可能。
上記から期待したSim的な戦術指揮gameとはまったく別物で、その上で簡略化とrule化が進められた独自のgameになっている。
[物理engineとObject]
Havokが使われており、爆発の際など状況を演出するのに大きな力を発揮している。あるとないとでは臨場感がまるで違う。
そういった演出効果だけでなく、木箱などは壊れていない状態なら隠れて遮蔽に利用できるが、銃撃を喰らっていくうちに段々壊れて原型をとどめなくなると遮蔽物としての効力をなくす。
銃弾判定全般がそうだが、銃弾の判定はちゃんと計算されている訳ではなく、弾の貫通処理も無い。「壊れていない」状態であれば木箱でも完全に防いでくれるし、「壊れた」状態であれば車などに隠れていても当たる。
×”銃撃で”死んだ時に空中高く人が舞い上がる演出
被弾して死ぬとSlow-motion+変な格好で人が回転しながら吹き飛ぶ映画Matrixの様な演出が突如行われる。これは不自然で滑稽なのはもちろん、死体が吹き飛んで味方が救出不可能になることがある。
[level design]
Training x4
Normal Chapter x11
Epilogue(bonus) Chapter x2
すべて中東での市街戦を想定したmapになる。
ただし市街戦といっても「建物の中」という概念は実質存在せず、映画”Black Hawk Down”の様な屋外屋内が激しく入れ替わる本物の市街戦を再現したものではない。敵は建物外かせいぜいbalconyにいるぐらい。
一応mapが表示できるPDAを持ち歩いているのだがあまり役には立たない。市街を自由にうろつける訳ではなく、一本道に幾つか回り込む選択肢があるだけで、Objectに向かって固定したrouteを進むというlevel構造が基本になっている。
××意図的に難易度を上げた場所の作りが拙劣
無限にRPGを撃ってくるのを躱して前進だの、車載機銃をある場合は射撃で倒せたのに他のlevelではPuzzle的な手法でしか倒せないとか理不尽な場所が幾つもある。
こういった場所ではこちら側が柔軟な指揮ができないために非現実的なやり方で攻略せざるを得ない場所が多い。基礎部分をSimとしてちゃんと作っていないため、特に中盤難易度が上がるとともに現実性・game性ともに破綻が目立つ。
×敵の配置が固定のため飽き易い
Sergeant以外の難易度を本格的にやった訳ではないが、支援HUDと弾薬以外なにも変わる様子はなかった。game性から言っても、一度clearした後難易度を上げて二周目をやろうという気は起き辛い。
[総評]:一回限りの訓練用疑似体験softwareか
さまざまな戦術を試行するという水準からは遠いが、新兵にこれから赴く戦地や部隊行動への理解を与えるという点においては、さすが実戦目的で本物に即して作られただけありよくできている。簡易戦術gameとして割り切ればIraqの戦地という米兵にでもならない限り通常では入り込めない場所の体験utilityとして楽しめるものの、分隊次元の戦術のsimulatorを求めると完全に肩透かしを喰らうだろう。
その点ちゃんとしたsimulatorとして作られていないことが惜しまれるgame。簡易なmodeを設けるのはいいとしても、別途被弾をちゃんと判定し、一人一人の個別行動までSupportした本格modeを備えていればmilitary fanに大きく評価され遊び続けられるgame足りえただけにもったいない。
余談:
実戦に備えるには細かな所で非現実的な部分が多い(M203の挙動、制圧射撃と回り込みでしか倒せない)点や、ここまで作って軍隊では使われなかったという批判もあるらしい。
実際もっと作りこんで的確な判断力を鍛えられるだけの本格訓練programにすることもできる筈だが。
一般に公開されてはいないがFull Spectrum Officerという指揮官用softwareもあるそうだ。
keymap.txt
※ 複数あるのを削って一つにするなど変更を加えると起動しなくなるので注意。やっていいのはあくまでも”置き換える”ことだけ。
ACTION_BUTTON LMOUSE RCTRL
CANCEL ` NUM0 MOUSE3
MOVEMENT_CURSOR RMOUSE X
SWITCH_TeamS TAB NUM5
SELECT_TL NUM8
SELECT_AR NUM4
SELECT_G NUM2
SELECT_R NUM6
TL;team Leader AR: G:grenade R:後衛Rifleman
TAKE_COVER NUMENTER MOUSE4
GPS NUM/
REPORTING NUM* Q
FACING NUM+
FRAG_grenade NUM3
M4203_grenade NUM7
SMOKE_grenade NUM9
INDIRECT_FIRE NUM1
ZOOM MMOUSE
ZOOM_IN WHEELUP
ZOOM_OUT WHEELDOWN
CHAT T / \
; CURRENTLY, ARROW KEYS CANNOT BE REMAPPED!
MOVE_UP UP
MOVE_DOWN DOWN
MOVE_LEFT LEFT
MOVE_RIGHT RIGHT
家庭用版cheatは試してみたが使えなかった。難易度Authenticが軍用modeか?
PC ゲーム Full Spectrum Warrior 日本語化とゲームプレイ最適化メモ
PC ゲーム Full Spectrum Warrior の日本語化とゲームプレイ最適化メモです。
Trackback by awgs Foundry — 2019年5月10日 @ 18:16
PC ゲーム Full Spectrum Warrior Ten Hammers 日本語化とゲームプレイ最適化メモ
PC ゲーム Full Spectrum Warrior Ten Hammers の日本語化とゲームプレイ最適化メモです。 関連記事 PC ゲーム Full Spectrum Warrior 日本語化とゲームプレイ最適化メモ
Trackback by awgs Foundry — 2019年5月11日 @ 09:09