SAND STORM

朝ぼらけ

2015年3月30日

[旅行記] 羽田空港 – 平成二十七年三月

Filed under: 未分類 — Tags: — sajin @ 21:24

◇羽田空港

今回は飛行機で羽田に到着した。航空機の利点はやはり圧倒的早さで、格安で取った外の見えない席でも一時間少々で着くのであればどういうことはない。

事前の荷物検査や到着後荷物受け取りなどで時間がかかるのは難か。

◇Haneda International Anime Music Festival

国際空港のterminalで開催されていた、Haneda International Anime Music Festival(公式)を訪れてみる。

ここは五年前に新装開店したというが、去年ぐらいに新しくしたのではないかというぐらい綺麗だ。統一した設計で観光客向けの日本が演出されていて遊園地の様な場所になっている。

festivalの最中で、世界中から来たidol娘が下手な日本のidolよりもそれっぽいposeで決めながらanimeの曲などを歌っている。「Hey!Hey!Hey!Hey!」などどこかで聞いたような掛け声だが、誰かに影響を受けているのであろうか・・・

4階のTIAT SKY HALLは音響がよく、bandの演奏が綺麗に後ろのほうまで聞こえる。前座で誰か歌っているなと思ったら、「ゆずれない願い」(Youtube)を歌い出して田村直美だった。

その後の主役もこれまでで一番いいぐらいノリノリで歌いまくり、挙句自分も「ゆずれない願い」を歌って解説まで付けるという有り様。観客の方も、空間に余裕があるので、踊りまくる人がいたり、集団で輪になって駆けまわったり、ultra orangeのCYALUME(高輝度橙発光のサイリウム)を配る人がいたりと、いつもながら激しい祭りの様な場である。

祭りは本来はまったく無償の行為なのである。無目的、無条件に爆発し、エネルギーを消費する。そこに逆に、新しい生命力がふきあがる。祭りは生命の循環のドラマチックな凝集だ。
 日本語に「はれ」と「け」という言葉がある。その対極の断絶が激しければ激しいほど、生命力は充実し、緊張する。かつて祭りは年に一回、或いは数年に一回のこともあった。お祭りの時にだけもりあがった色・音・形。誰でもが食べたり飲んだり踊ったりする自由。そのために人々はふだんは営々と努力し、ひたすら励む。だからこそ祭りの昂揚も激しいのだ。
 ところで、実に今日社会のシステム、政治経済の条件は、本来の祭りを消滅させつつあるのだ。生産形態が変わり、生活が近代化された。人々の意識も当然変化する。伝統的な祭も次第に意味が忘れられ、切実さを失ってくるからだ。
 いま残っている祭りといえば、ほとんど観光資源になっている。形ばかり華やかに保存されても、人あつめの見世物にすぎない。一方、万国博とかオリンピックなどという現代的な祭りが生まれているが、これも一般の誰でもが主体的に参加し、創ったり、踊ったり、競技するわけではない。ただ観客として、見物するだけ。どんなに盛大でも、自分がやるという責任と情熱を抜きにして、ただ眼だけで眺めている催しでは意味はない。
 更に別な角度から言えば、今日の不幸は、祭りがしょっちゅう日常的に、小出しに切り売りされているということだ。夜の町の盛り場、劇場や映画館、バー、キャバレー、ディスコデックの乱チキ騒ぎ。家でゆっくりしている時でさえ、茶の間でテレビをひねれば踊ったりはねたり歌ったり、プロ野球もあればお相撲もある。祭りのイリュージョンはあらゆる所にばらまかれている。それだけに、自分のすべてを賭けた絶対感、渦の中にとけ込むというような、全体的なもりあがり、集中はない。あとでは白々とした空しさが残るだけだ。
 現代人のシラケとよく言われる。虚無感はあるがそれがどこから来ているのか、己自身で解らないでいる。何か生きる手ごたえをしっかりつかんでいないという漠然とした不安・・・・・・一人だけの場でそれを克服しようとしても、なかなか難しい。狭くとざされるだけ。
 祭はみんなで一緒に燃えあがる。そこが大切なところだ。その中で自己発見し、本来の人間的充実をとりもどすのだ。
 かつての祭において、人々は超自然の神秘と交通し、ふだんの自分でない、自分を超えた存在になった。みんなが一体になって祭を創り上げたのだ。
 現代生活にはかつでのような神聖感はない。だが「人間」であることの深さと豊かさ、怖しさも含めて、新たな決意で人生に対面し、存在の凄みに戦慄することは出来るだろう。それは新たな、生きるよろこびを回復することだ。そのような衝撃的なチャンスとして、すべての人が身をもって参加する祭を創造したい。これが本当の人生であり、芸術であるからだ。

『岡本太郎と日本の祭り』より


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