SAND STORM

朝ぼらけ

2015年8月19日

[旅行記] 川崎 弐(川崎大師・瀋秀園) – 平成二十七年六月

Filed under: 未分類 — Tags: — sajin @ 16:36

◇川崎大師

午前中暇だったので、川崎で一番著名な観光地であろう大師に行くことにした。

昔はこういうベタな観光地は愚かな観光客が金を抜かれに行くだけの下らない場所だと考えていたが、それは集団で連れて行かれて収奪経路に嵌め込まれるからであって、一人で行って余裕を以って観察すれば得るところは甚だ大きい。

川崎大師駅から出ると脇に石碑があり、それを読んで初めてここが京急発祥の地で、またこの大師線が関東で電車運行を始めた先進的路線であると知った。そんな新型車両を導入しても上手くいくぐらい川崎大師の参拝客は多かった訳だ。

駅前商店街をgraffitiを見ながら歩いて行く。寂れた方には落書きや政治看板が、

元気な方には土産物屋やだるま屋、またやたらと久寿餅(くずもち)屋があるのだが、暑すぎてまったく買う気はしない。冷やし久寿餅であるとか色々商品開発すべきだと思う。

商店街を抜けると折り返すようにして寺へ向かう参道に入る。土産物屋ばかりだが、こちらも真夏に口に入れたくなるようなものではない。とは言え、甘いものばかり並べられると欲しくなったので。帰りに甘味所で冷たいのを食べることにした。

◇平間寺

川崎大師(平間寺)は年寄りばかりが来る場所ではなく、平日昼間から若者、子供連れの母親などさまざまな人が訪れては願をかけている人気の場所だ。やっていることはほとんど神社と変わらないように見えるが、仁王像を四体揃えた門や本堂など大したものである。

祈願所で自分も賽銭を入れておく(仏教だから浄財の寄付か)。「南無大師遍照金剛」が真言宗の帰依文言だが、これは後でもう一つの大師を訪れた際知った。

単に参拝だけするかという気で来たのだが、しばらくいると興味が湧いてきたので、川崎大師だよりという新聞を買って信徒会館に入ってみる。

中は涼し気な広間に箱型の椅子がたくさんあり、釈迦の涅槃を描いたstained glassが荘厳な雰囲気を醸し出している。反対側では、普通見ることのない真言宗の儀式を映像で流していて、いかにも密教という感じでよい。

表にはしょうづかの婆さんというのがあって、美容にいいそうだ。願をかけておく。

◇瀋秀園

平間寺の南東すぐに大師公園という大きな公園があり、そこのpoolやら球場やらの脇を抜けた一角に瀋秀園がある。有料だろうと思ったが、無料だった。

門をくぐるとさっそく奇岩のお出迎え。一歩門をくぐったり少し歩くごとに風景が一変するのが中国式庭園である。

いかにも漢文明風の亭(ちん)は、池に直接下りて行くような水面に近い石段構築がいい。こういう池は多くの場合淀んでしまうが、ここは人工的な滝をつくって水の流れをつくっているので、子供が遊びまくっていた。

上を向くとすべて彩色された円柱と梁を組み合わせた独特の小屋組が興味深い。屋根下の天井や梁は複雑な彫り物で見せるのでなく、こういった描画で描くほうが効果的だと思う。屋外だと維持が問題になるが、今は塗料次第で長期間保つものもできるのではないだろうか。

日本の寺社建築も本来は派手な彩色だったのが時間とともに剥げて地味なものになっているが、奈良の仏像が金色だったことでわかる通り、本来どこも派手派手しい宗教施設だった。最近修繕した日光東照宮なんかはこんな感じである。

無料で入り放題なので荒らされないか心配だが、あの子供らのように昼間は地元の人間が入ることで、夜は閉鎖することで保たれてきているのであろう。

再び門を出ると入り口の向かいには世界心道教新田教会が、駅に向かう道すがら「なんと惨めな人間なのでしょう」と原罪説に基づいて説教を垂れる大師新生教会などもあり、大師周辺は宗教豊富な一体である。


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