SAND STORM

朝ぼらけ

2017年1月20日

投資日記 2017/01

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◇LEVEL1

今、ようやくLEVEL1になりつつあるという実感だ。
結局相場というものは、負(minus)のLEVELから始めるgameなのである。
それが正(plus)にまで上がったのかどうかは、一か八かではない行為の繰り返しに基づく口座の残高だけが示すだろう。

取引で成功するための秘訣を知った今、過去を振り返ってみると、まだよく飲み込めていなかったgameで、そんなに多額の資金をriskに晒した昔の自分の愚かさがはっきりと実感できる。

Know-how(ノウハウ)を学ぶ前に自分がした取引の記録を見ると笑ってしまう。正しい時機に仕掛け、科学的に防御し、必要な時期に手仕舞う方法がわかっていなかったのだ。今では「相場の科学と技術」を完璧に理解しているので、昔の方法の逆を行うことによって利益を上げることができる。

あなたは今、かぎりない可能性のあるこの分野でひとり立ちしてやっている。何かのきっかけで、昔流の一か八かのやり方に逆戻りするようなことがあるだろうか。それは、16気筒のCadillac(キャデラック)を一頭立ての馬車に買い換えるのと同じぐらいありえない話だ。

Richard D.Wyckoff(ワイコフ)『ストックマーケットテクニック基礎編』 pp.24-25


◇2220 亀田製菓 – 上げた所で両建て

今日は日経が再度大きく下げたにも関わらず、下げの流れが収まって横に抜けていた亀田は、必需品を事業とするdefensive(ディフェンシブ)株であることからさらに一段上昇した(下げ相場でも下げにくいことから反落時に資金が入ってきやすい)。ここは週末に四半期決算が迫っており、これまでそれが出るごとに暴落してきた前科がある。それを考えてしばらく前から機を窺っていた反対の空売りを同数入れて両建て状態にした。ツナギの練習とうねり取りの玉操作の練習を兼ねるもので、決算後にtrendがはっきりした段階で

    1.流れに合っていない方を単純に外す
    2.相場のうねりに合わせて外す時機をずらし損失の最小化と利益の最大化を行う
    3.玉数を変えて操作し完全なうねり取りの練習に持ち込む

かする。

◇6758 SONY – 映画事業で1121億円の損失計上からの戻し

Huluなどnet配信で円盤が売れなくなって映画事業で1121億円の損失を計上すると発表したSONYが寄付で4%下げて始まる。
この損失は東芝と違って、余力の有る企業が現状をきっちり認めて自ら明らかにし再構築を行うためのものであるため、Trumpの入国制限騒ぎにつられて下げた日経と合わさって下げて始まっても十中八九窓埋めの戻し上げに向うと見ていた。

しかし、今日は再び寒波が入ってきたことで調子がおかしくなり、二時間前に起きていたにも関わらず、頭が重い上に芯部が固く到底取引を始める自信がない。仕方がないのでしばらく様子を見ることにすると、案の定急激な戻し上げとなる。皮肉なことに、ちょうど寄付きの上げが収まった9:30頃になると頭がすっきりしてきた。二十分にわたって抵抗にあっている状態なので、日経も下げたままだし反落があると見て売り仕掛け。しかし、下げたのは一瞬で、すぐに抵抗を突破して再度上昇した。stopは当然抵抗高値にしていたので大した損はないが、一度trailで利確状態にstopを引き下げていたのを改めたのは間違った。

根本的には日足で見ればわかるようにSONYは上げ潮、中期も上げうねりであり、基礎条件が逆行ではscalping的な追従で取るしかなかった。

◇6502 東芝 – 再度買いに価するか

不正会計、「チャレンジ」強要があるていど収まったと思ったら、原発で7000億円もの損失が隠れていたということで一気に暴落した東芝。2015の不正会計での下げは、東芝が原発事業を扱っていることから国が陰に陽に支えるだろうから、底から反転したら買っておくのも良いと思ったが、そもそも米国が国防にも関わるWestinghouseを日本企業にあっさり買い取らせるような原発事業は魔窟で、必ず問題が潜んでいるから上げ戻している東芝は元より同じく原発事業を抱える日立にも手を出さないようにしていた。ここにきて、やはりでてきたかという感じだ。

月足で見ると、東芝は日経225など代表的指標に採用されてきた主要株にも関わらず値動きが異常なことに気づく。左端のsubprime loan(サブプライムローン)破綻からLehman shock(リーマン・ショック)で暴落したのは当たり前だが、当時業績が好調だったのか他が底練りを続ける中、2009年内に戻したと思ったらうねりつつAbenomics(アベノミクス)直前までLehman底に近い水準まで下げていく。2012末のAbenomics 金融緩和第一弾に過剰に反応してまた天井まで急激に戻したと思ったら、その後はパッとせず、他が2014の日銀黒田総裁の第二次緩和(いわゆる黒田バズーカ2)で再度大きく上昇し、夏の2015のChina shockまで上げ続けるのに対して、2月に「不適切会計」が問題視され、いち早く下落に転じ、その中会社全体に蔓延る「チャレンジ」という不正行為の強要、粉飾決算(東芝に配慮して不正会計と報道)などが発覚して9/15に「特設注意市場銘柄」に指定された(これで企業体勢・決算報告に改善が見られないと監理銘柄行きとなり上場廃止)。それが2016/1-2月の暴落が底を突くと同時に過剰な上げ戻しに回帰、他がBrexitなどで調整を経つつだったのに一方的な上げ相場が続いた挙句今の暴落である。

・長年にわたって腐りきった経営層が背任行為を行い続けていて、その企業文化が今も継承されている。
銀行団が今更2015年の不正会計の株価下落の賠償を求める訴訟を起こす動き
・不正会計の起訴を見送った検察に対して、証券取引等監視委員会は厳しい態度で臨んでいる。

特に銀行団が軒並み弱った東芝に食いつき始めたのは、典型的な金融屋の「取りっぱぐれる前に取ってしまおう」という行動で今の東芝に先はないと見た。

今度も政府の陰陽にわたる支援などが入って上げ戻すこともあるのではないかと思ったが、切り売りを経て相当な再構築が行われ、底練りを経た後に原発事業が改善するだとかしないと上昇は望めないと思う。

東芝が米原発産業の「ババを引いた」理由|山田厚史の「世界かわら版」|ダイヤモンド・オンライン

◇4324 電通 – 再度市場の下げに釣られてのbox底までの下げ

昨日PokemonGO!を雨の中いつもの一周(pokestop*9,gym*2)やっていたのだが、gymの一つがいつもGPSと相性が悪いせいで無駄な戦闘を何度も強いられ、雨の中20分以上闘わざるを得なかったせいで妙な疲労が溜まり、体調がおかしくなっていた。

数日前に窓空けの下げからさらに下方向へのbreakout気味だったので売り仕掛けした電通だが、前日にbox天井まで上げた所で一枚ナンピンして増し玉した。最初の仕掛けがきっちり待ったものでなかったので平均値はあまり良くないものの、日経に下げの気が出た時に一番に下げるだろうと予測していた通りになって、今日は一気にbox底まで下げた。ここで利確すべきか迷ったのだが、5分足で見ると5300が今の日中天井になっているのでその上にstopを置いてさらなる下げの機会がある場合に備えることにする。しかし、単に日経に釣られただけで、大きな材料がある訳ではないので、この日は日経とともに上下、後場に一旦上がった際にstopに引っかかり、そのすぐ下で大引けになった。結果として底まで落ちた時にもっと近い位置でstopを置けば良かったということになる。電通はもちろん中期の流れでさらに下げていく可能性が高いが、今日は体調が悪く腹を据えて、変動に耐えられる状態ではなかった。実際、最良の利幅でないものの、利確が済んで建玉が消えると一気に気分が楽になる。

もうひとつ、1/18に薄い材料で吹き上げたのが否定されたFISCO。長大上ヒゲからの逃げを図る連中の売り抵抗と一種の二天からの短期下げ流れが出ていたので数日前に売り仕掛けした。

しかし、これは中波での上げうねりの中でそれに逆行する仕掛けであり、前日に下ヒゲが出た時点で支持確認による買い方の再度の買い攻めがあると見て、手仕舞っておくべきだった。寄付こそまだ損の出ない値でstopも直近に置いてあったのに、漫然とstopを前日高値、さらに、強固な抵抗のある長大上ヒゲの333上に動かしたせいで(実際ここは一度は天井として機能したが最終的に突破された)損失幅が拡大した。前提となる潮や中波に逆向かっていることがわかっていながら目先の理由に基づく仕掛けを優先してしまうのは体調が悪い時に起きやすい。これも「潮・うねりへ逆らう仕掛けは短期の波に過ぎないからstopは直近のみ」で対処することが鉄則化していなかったせいだ。

日常や体調は取引に優先するから、変動に堪えて優位を探り取っていける状態でないなら、優位性のある時にさっさと手仕舞ってしまった方がいい。より前提となる大きな部分に逆向かっている場合は少しでも有利な内に処分がされるようにstopを近づけて、玉を減らして精神的負荷を消していく他ない。

また電通のbox内立ち回りで気づいたのは「なぜboxが形成されるか」だ。box天井付近では売ろうというplayerが多くおり、box底付近では安いと見て買おうというplayerが多いから上に行った時は抵抗にあって下げもどし、下に行った時は買いの支持が入ってboxは形成される。それ以外にboxが成り立つことはない。これは斜めのtrend line内での支持/抵抗線が形成される場合も同じだろう。上下に小波でうねりながら株の買い集めや売り抜きが行われるから斜めのboxが形成される。すべて、それをやる有力な、ないし多数のplayer(勢力と見た方が正確か)がいるから支持/抵抗の成立やboxの形成が行われるのだ。

◇6736 サン電子 – 二段目の噴上げ

四日前に「Trump政権が安全保障対策を強化する」という話で、具体的社名が出たわけでもなんでもないのに思惑で突如Cellebrite(セレブライト)を子会社に持つサン電子が吹き上げた(日足)。ほとんど実態の無い材料での吹き上げなので極短期での売り仕掛けが有効なのだが、当日見ていなかったので手を出すのはやめた。すると今度は日本政府もterror(テロ)対策を強化するとの報道で、また思惑で突如とんでもない量の買いが入り、stop高をつける久々の暴騰となった。今日はS高の勢いが続かないなら売り仕掛けの機会ということで開場前から見ており、昨日の勢いなく窓開けの下げで始まったので寄付で5枚売建、そこから一度多少上昇したものの力無しということで平均値を有利にする追加五枚と構築した。ここまでは損失危険性も計算した適度な枚数で良かったのだが、「一攫千金の機会」とばかりに欲が出て、9:30過ぎていよいよ下げそうになった所で倍の10枚を追加してしまう。直後に寄付安値が支持線となり反発、さらにbox天井を上抜けて昨日上値を試す上昇が起きた。ここで自分が犯していた致命的過ちは、寄付高値のbox天井を抜けたすぐ上でもなく、かといって昨日上値の強固な抵抗線でもない中途半端な所に損切りを置いていたことだ。急激な上昇で自分が損切りさせられた後に、昨日S高で期待買いした連中がまさに「救済の機会」とばかりに売り抜けたことで勢いは続かず、10:00から一気に下げ始めた。結局、過剰な増し玉をしたにも関わらず直近天井抜けで切らなかったことで損失を拡大し、もうひとつの抵抗線である昨日上値を基準に定めなかったことで利益の機会を失った。

この本来優位性を背負った中での建玉にも関わらず素人丸出しの振る舞いで逆に損を出してしまったことで痛切な思いをするとともに、重要なことに気づいた。

うねり取りの中でのナンピン、つまり逆方向への分割玉構築は、抵抗を越えたらすべてを損切り処分するため平均値を優位にしていく技法なのである。ここにおいて、平均値が不利になる方向(つまり順張り、追っかけ)の増し玉はありえないし(なぜなら損失幅を減らす逆の損切り方向への動きが前提だから)、早い段階で過剰な玉を入れることも馬鹿げている(なぜなら余裕を持って幅の中で立ち回れない)。そもそも支持抵抗を前提としない仕掛け自体がありえない。つまり、強固な支持・抵抗までの幅の中で平均値が有利になるように試し玉から分割での本玉を精神的に余裕を持って流れを見つつ構築し、支持・抵抗を越えて逆行してしまったらその段階ですべてを損切る。その損切り時に起こる最大損失を元に限界玉数を算出し、それを試し玉~分割本玉構築の中で入れていくのである。

この損失の後、損を取り戻そうとして仕掛ければ逆にやられるだけなのがわかりきっていたので、ただ監視していたが、10時台の逆転の流れは明らかに優位と見て狭いながらも値幅を取り、多少は損を減らした。今日はこれで限界だろうと相場参加はやめるつもりだったのに、検証しながら見ていたら、13時手前にboxを下抜ける崩れが起きたのでつい反応して朝方と同じ二十枚を一気に入れてしまう。枚数が大きすぎて立ち回りの幅が少なくなり、前のbox回帰を損切りにしたため取り戻した損分はまた消えてしまう。「なんと愚かなのだろう」という月並な感想を越えて、取引への衝動は自分の中の最も愚かな動物の部分が行わせていることを嫌というほど悟った。動物は痛みでしつけるか、原始的なやり方で制御するしかないのだ。この場合、相場に参加しない方がいいなら、その情報が一切入らない様に物理的に遮断すべきだった。

他に、
※展開が早いと見て2分足で見ていたが、やはりこれはよくない。5分足で見ないと過つ。
※Stochasticsなどoscillatorは結局当たり外れが両方出て惑わされるだけ。
※損切りは直近であろうが遠くであろうが抵抗線に合わせて行え。
※過剰な玉では直近抵抗越えを損切りに設定するのが必須。逆行の場合、最短で損切りして次の機会に備えたほうが良い。
※平均値が不利になる増し玉をするな。価格不利で損切り幅の耐久性が一気に減る。

◇小型株 – サン電子が再度噴上げ

1/23日にサン電子がTrumpの政策に安全保障の重視があり、terror対策としてCellebrite(セレブライト)の名が上がった訳でも何でもないのに材料視されて、一時10%近くも吹き上がった。こういうのを見ると、「しまった、持っておけばよかった!」と、いつも悔しい気持ちでいっぱいになるが、そもそもそんなことは可能だろうか。

これはFAI投資法の様に低位株・小型株(悪く言えばボロ株)を材料での吹上げを狙って保有し続けるという戦法になる。その場合、どれが吹くかははっきりしないので、かなりの数の銘柄に資金を分散して置くことになるだろう。吹き上げた銘柄だけを見ているから悔しく思うのであって、じゃあいざ「どれが吹くか」となると当てることなどできよう筈もない。また吹き上げた時にどの程度で利確するかも面倒になる。中には連日STOP高で何十%も上げる銘柄もあるだろうが、現実にはよくて5-10%程度吹いて、その日の内か翌日には反動から急激に下げ始める(V型)。ということは吹いている最中に監視を続けて、追従しつつ下げ始めたら素早く利確するといった作業が必要となる。これが多くの銘柄に分散投資するというやり方とまったく噛み合わない。となると、いつ来るかもわからない吹き上げを想定して、利確の注文を5-10%上に常に置いておくという作業を現実の値動きの変動に合わせて行っていくことになる。

サン電子のような実態のない、期待に期待を繋いだような似非材料で噴いた場合、上昇に限界が見えた所で売るのが鉄則だ。しかし、期待感が消耗し尽されていない場合、上げていく可能性が高いので日中で逃げなければならない。

吹き待ちの場合
・これ以上下げない底練りに入った銘柄
・材料性が豊富であること
・資金分散必須
・最低限月単位で保有しなければならない
・吹き上げ時の利確設定必須
などが要件になる。

自分の戦略は長期的優位>中期的優位性>短期的優位性というより大きな優位性を入れ子で背負った上で、有利な方向への仕掛けを短期の変動の中で行うというものである。必要性がない限り、極力資金は自由な状態にしておきたいのでFAI投資法やO’NeilのCANSLIMの様な手法は資金に余裕ができて別口座で運用できるようにでもならない限りやりづらい。

◇東方マネー 2013年夏号

実本を手に入れた後に気づいたが、制作の東証Projectがlenfriedのgravure部分以外をニコニコ静画で公開していた。

中身は東洋経済辺りが出している素人向け本の類かと思ったが、東証Arrowhead導入前後の実体験に基づく変化や村上ファンドの絡んだ時の相場経験などは現代の市場環境史において重要。記事も単純な紹介と煽りでなく、相場判断の両面性、複雑性をちゃんと語っている。

肝心のlenfriedのgravureだが、中間に4pあるのみで少ないなと思った。巻頭・巻末にたっぷりcosplay写真を載せた後、中間に見開きでの写真付きinterviewぐらいないともったいない。

◇格闘game

前から言っているが、相場は格闘gameに近い。
ウメハラは世の中の真っ当から外れた所を歩みながらも、対人経験豊富な場に常にいるから話すことに対応力がある。自己・他人・社会の現実を認知しながら、常人の様にそれにへりくだって奉仕するのではなく、対応しつつ、対戦しつつ生きている。

◇DOW30 20,000越え

昨日まで相場は下げ流れだったが、Trump政権のやることが「前々から言ってることそのまんま」で意外性がない、すなわち予想の範囲内、であれば一時的に下げている今の状態は押し目買いの絶好の機会ということで機関投資家の資金が入り、その流れが日本株にも波及しということで一気に上げ戻しの流れに変わった。こういうことはよくあることで、基本目の前の流れに従っていくのだが、変わったら変わったでまたそちらに切り替えるだけである。

亀田は相変わらず下げ流れにあり、これだけ市場が上げてもbox底を窺う勢い。しかし、昨日までならとっとと逃げ出した所だが、市場の流れやカルビーの上げを見れば、底さえ固ければまた上げ直すと見て損切りはbox下を保持。二枚売建している電通は日経225の構成率も1%ほどある市場連動性の強い銘柄故に、今のboxを上抜けて悪報道で起きた窓開けの下げを埋めにいくかと思ったが、今日はbox内で終始した。もう一枚程度追加したい所だが、今の相場の流れでは一段上に抜けると見て我慢する。

「相場は見込みの的不中如何に拘らず、商内の方法だに宜しきを得ば、必ず利益を博すを得べし」

相場の上下は誰にもわからないのだ、それを当てようとしても無駄である。利益を得ようとするならば「商内の方法」によるべきである。極端にいえば、見込みが当たっても外れても、商内の方法が理にかなっていれば儲かるのだ、というのである。

「変物たる者をして、誰かその未来を知る者あらんや、只その一心を定めて推して行うのみなり、其の中否は又知るべからず」

その当たり外れについては「夫れ思惑を立てて売買するに、当たることは十に二、三、違うことは十に七、八なり」であるが、この十の内二か三の確率しかないのを最終的に利益にするのは「商内の方法」だといっているのである。
林輝太郎 『相場金言集』 pp.78-80

より正確に言えば、相場は上げの理と下げの理を常に含んでおり、それが予測不可能な形でバラバラに噴出する。それぞれの理を押さえていれば、噴出した早い段階でそれに対応して適切な形へ変化できる。事前の予測による当て物がこういうものである以上、事後の迅速で正確な対応がすべてと言って過言ではない。理に惑わされ踊らされない様に、上げの理、下げの理を探って含んでおくことが事後に対応する上での優位性に繋がる。

◇救済

去年末に、旅中にも関わらず、「ちょっとした小遣い稼ぎ」にでもならないかと、日経225指数と連動して上下するETFに手をだした。大納会前の日で手仕舞い売りが進んでいるにも関わらず、Trump相場の印象が強く残って日経の上昇に合わせた[1458] 楽天225ダブルブルを仕込む。

買った時点は窓開けからさらに寄り付きで下げたのが自然反動で多少戻した[9:44] 19270辺りで、ここから上昇相場での押し目買いや日銀のETF買いなどで上がるだろうと悠長に構えていたらどんどん下がっていく。結局自分が損切りしたのは後場が始まってから13:00過ぎに底値をつける過程の崩落で(19150辺り)、小遣い稼ぎどころか、また資金を減らしてしまった。

こちらは始値高値安値終値で成り立つローソク足でなく、終値のみを線で結んだline chart。価格変動を受け止めるにはこのline chartが一番いい。寄り付きの一気下げから多少戻した9:30、前引け11:30にかけての上げはいずれも救済の機会で、それを利用して貼り付きtrailをするか、即座に逃げ出すしかなかったのがわかる。本来、19240辺りの寄り付き安値をstopにしておけば損失はほとんどなかったのに、買いが入るだろうという期待で無駄に保持した挙句損切りせざるを得なかった。

逆行の下流れで三枚保持したままの亀田製菓 5分足。市場全体が上げ戻したので亀田も寄り付き上昇で始まったが即座にどんどん下げ始める。昨日底値の5180手前が支持線となり反発したものの、市場も悪くないしそのまま上げ戻すかと思ったら、また下げて中途半端な所に収まった。この場合、所詮逆行なのだから寄付きと10時台の上げを救済と見てせいぜい1~2point下にtrailing stopを動かして、救済が潰え次第少ない損失で損切りされるようにしなければならなかった。

◇歩み値

古い時代の米国相場師の書物を読んでいるとticker tapeの重要性が何度も語られているが、それを電子化したものが左下の歩み値だ。右側は指値注文が並べられた板だが、この板は電子化された現在ではまったくあてにならない。「キリのいい数字に注文が並んでいて抵抗になる」ように見えても、それはcomputer programが価格変動に合わせて即座に移動させる見せ板に過ぎない。

逆に歩み値は現実に置きた取引を逐一表示しており、これは日計りの場帳そのものだ。chartも重要だが、歩み値を見ているとより取引の流れが現実のものとして感じられる。

◇素人でなく二流以下の全員

素人はその場のノリでtrendに追従して買うので、むしろ高確率で儲かる。買うと下がり、空売りすると踏み上げられるのは、下手に相場に付き合っている二流以下の大半の投資家である。

◇素人が「株を買うと下がり、売ると上がる」のはなぜか

ずっと相場と付き合う内に前の相場の流れや価格帯、それを構成してきた様々な付随情報に対する認知が残存しており(むしろ遅れて強化しながら構築しており)、その前の環境認知世界の中における執着がある。例えば上げ相場では「一旦下げて押し目をつけた所で買いを入れたい」、下げ相場では「逆行して上げた所で売りたい」といった自分の得になる欲を我慢して機会を窺っている。待てば待つほどその欲心・執着は膨らんで肥大化していく。

しかし、その待ち望んだ「押し目」の下げや「一時の逆行」での上げは、大概相場転換の始まりである。にも関わらず、構築された前の環境の認知と執着のために新しい環境認識への転換、切り替えが進まない。結果、前の環境の認知世界に住み続けたまま、肥大した執着に惑わされて相場に逆行する建玉を行う。結果、これが素人が「株を買ったら下がる」「売ったら上がる」原因である。

◇2220 亀田製菓 – やはり下げ流れ

日足。二日前の上昇で間違って切ったのは幸運だった。切った直後に再度買い戻さなかったのは次の日どうせ反動である程度下げて始まるだろうという読みからだったが、案の定孕みで下げたので一枚入れておく。今日は更に下げてGD(Gap Down、窓開けの下げ)で始まったがbox内だったので、最近、読んでいたうねり取りの「逆張りのナンピンでしか成功しない」という主張に惑わされて二枚追加してしまう。

大体自分の経験では、寄付三十分は元より、前場で仕掛けて上手く行った記憶がない。そして上手く行ってない時ほど、逆に枚数を増やして損失危険性を上げる癖がある。

結局、東証一部全体が前場の途中まで一時上げ戻したものの、その後下げ続けたので、ナンピンした場所からさらに株価は下がっていく。

日中5分足で見ると、後場にわずか30枚にも満たない売りが入っただけでboxが崩れてしまったのがわかる。亀田は前から出来高が少なく、5分足で見ていると取引がまったく無い時間がちょくちょくあって流動性に問題があると思っていたが、こういう特定のplayerが数十枚捌いただけで大きく動いてしまうようだと好きな時に捌くのが難しい上に急変動の危険性もある厄介な銘柄ということになる。

本来はbox割れの5180にstopを置いていたが、昼の先物変動でこういう急変動が起きる可能性があると5140に変えたら案の定一度割れこんでから戻した。ただし、このstopを遠ざける行為は基本原則に反しており、正しいとはいえない。後から見たら案の定損失を拡大しただけ、ということもありえるし、実際それを何度も経験してきた。

去年末の失敗の中で見出した原則的戦術の一つに、建玉の想定に反して逆行した場合、最初の想定方向への戻し、すなわち「救済」の機会に貼り付けるようにしてstopを動かせ、というのがある。というのがそもそも流れが想定と逆行しているのに、逆行の流れの中で自分の都合のいい方向に戻るのは一時的な反動に過ぎず、ごく少ない例を除いては必ずまた更に酷い逆行の流れに回帰するからだ。逆行再開の方が圧倒的に可能性が高いのだから、救済の戻しは、それを使って即座に手仕舞って逃げ出すか、trailing stopを限界まで貼り付けて再び再度の逆行に戻った場合はすぐ損切りされるようにしなければならない。

そもそも亀田の買いは現状の相場の流れの環境認識をできていない状態で行ったものだった。週足では上下両方が切り上げながらうねって収縮していく上げとも下げともいえない流れであり、どちらで仕掛けるべきか迷うような状況である。

しかも日経225を見れば、大発会の1/4を除いて明らかにdown trendに転じているのに、去年のTrump相場の記憶が残り、押し目でまた上げるのだろうという真逆の期待が深層心理にこびりついていた。

上は亀田の比較銘柄として代表的な[2229] カルビーの日足だが、(亀田と逆に月足の潮では下げているものの)日足のうねりはほぼ同期しており、同業種の主導銘柄を比較すれば買いで入るべきでないのは、市場の流れとともに裏付けられていた。

ということは相場環境の変化を認識せずになんとなく取引を初めて、逆行した増し玉をした訳で取引の前段階の環境認識がまるでできてなかったということになる。

株価が上昇しても、サムは弱気な見方をまだ継続していた。枯れ葉テープに逆らい、市場は列車であり、自分が列車の後尾に連結されている車掌車であることを思い出さなかったのである。それで、サムは、列車の起動から姿を消すことになった。
 このケースでサムが犯した致命的過ちは、サムは、市場がどちらの方向に動いていくのかということに間して先入観を持っており、それが一時的には正しかったということに会った。市場の条件が変わった時ーーそれはしばしば急に変わるのだがーー、サムは新しい事実を受け入れ、自分の見解を新し事態に応じて変更することを拒否したのである。そして、その代わりに、自分の弱気な見方を支持するわずかな証拠を探し始めたのである。これは、株式市場に置ける投資家によく見られる特質である。心理学者はそれを「選択的認知(selective perception)」と呼ぶ。つまり、人は自分が見たいと欲するものしか見ないというものである。

 不幸なことに、株式市場には常に幾つかの弱気の材料と強気の材料が混在している。自分の見解を支える手掛かりを見出すことが難しいということはない。

『ツバイクウォール街を行く』 第七章 テープに逆らうー大惨事に至る道

◇電通 – 売り仕掛けは遅すぎたか?

年末年始ずっと相場に取り組んでいれば、二天からの崩れが出た後にも電通叩きが続いている状況と指名停止報道などが入った段階で売り仕掛けしたのだが、相場に復帰したのが最近なので機を逃した。とは言え、市場の流れと個別の環境悪化が組み合わさっているので試し売りしてみる。今日は225連動で下げたが、増し玉はせず。流れが来ていない亀田の方に二枚も追加して、流れが来ている電通に入れなかったのは、結局、身についてもいない技法を実行しているためだろう。

思うにだが、様々な技法や判別方法は、それに習熟しているがゆえに役立つのであって、よく知りもしない段階では逆効果にしかならない。例えばtechnicalで有名なW.D.Gann(ギャン)は訳の分からぬ魔法陣みたいなGann Squareや占星術まで使っているが、Gannにとってはそれでいいのだ。なぜならGannはさんざんそれを試し、自分に合わせて調整・改良し、その過程で無数の経験を経ているため、Gann自身がそれを使う際はそれによって起こる過ちを避けて、自分にとって正しい結論を高い確率で出せるようになっているからである。他人が何某かの手法や判断法を囓って真似した所で上手くいくようになるには散々失敗を積んで自分用に改良していく長年月とそれが相場環境に適合する運の両方が必要なのである。

◇兜町

去年の暮れに兜町に行ってきた。何を願ったかは忘れた。しかし、終極湧き上がってきた気持ちは、「地獄の底まで金を抜いて積み上げる」である。現実の場というのは色んな気が滞留していて良いものだ。

◇初取引

去年末に立花を見習ってすべて手仕舞ったが、特にその必要はなかった。というのも立花は年中うねり取りの玉操作を繰り返しており、それを一旦物理的にも精神的にも0(マル)にするために手仕舞っていたのだから。

年末の手仕舞いによるannomaly下げから、正月大発会の日のみ一旦上げたのだが、相場はHard BrexitやTrump就任が迫っていることもあって、円高回帰が進みDO30/NK225ともに20,000に迫っていたのは遠ざかる。この間、自分は旅に集中しており取引どころではなかった。結局、「休むも相場」で集中できないなら手仕舞っておくのは筋だろう。

旅の後も、風邪に取り憑かれたのを直していたので、まったく取引はせず。場帳の構築をしながらようやく値動きに身体をならしていく。

2020 亀田製菓を試し玉で上げ潮、下げ波の所で一枚だけ買ってみる。翌日、期待以上に上げたが、stop lossの売りを設定したつもりが逆指値になっておらず、即座の売り処分となってしまった。結局取引から離れてボケているということで、試し玉でやったのはまったくの正解だった。しばらく亀田で二枚分割で取引を続ける。

第一に、四六時中相場に関わる愚は避ける、と決めている。だからわたしはしょっちゅう株を現金化し、取引を離れて頭を冷やす。特に市場の方向に自信が持てない場合、次の流れが定まるのを待つことにしている。相場が変化すると推論されながら、それがいつ、どんな規模で生起するか読み切れない時、取引を手じまい、時期を待つわけだ。

第二に、大半の相場師が手ひどい打撃を被るのは、大きな潮の交替期だと肝に銘じている。後から見ればたわいない間違いから、市場の動きを正反対に解したり、反対の立場をとったりして深手を負うのだ。市場の流れに変化が起き始めているという自分の判断を確認するために、わたしは小口の取引で打診するという方法をとっている。「売る」にしろ、「買う」にしろ、わずかな額から始め、自分の判断が正しいかどうか試すのだ。

「わたしは『抵抗の最も少ないライン』という逕路をつねに求めている。だから”大衆””集団”に混じって相場を張ることも決して珍しくはない。」

「大衆というのは主導されたがっている。何々をどうせよという指示を待ち望んでいる。安心を求めている。そして動く時は大挙して行動する。だれもが群れの中にいることで安心するのだ。単独で行動すれば心理的負担は一人の身にかかってくるが、集団で行動すれば心理的負担も恐怖も集団の中に吸収されていく。”逆張り”という危険に満ちた厳しい広野を一人で行くより、それは楽だと思う」「相場師にとってはここが正念場だ。群れから離れる恐怖より、潮目の変化が見えながら従来の流れに乗って進むほうがよほど怖い。みんなと心中するわけにはいかないから、short(売建て)をしている場合以外、さっさと乗り合いから降りることになる」

『世紀の相場師ジェシー・リバモア』 pp.196-197

トランプゲームより単純なマネーゲームがなぜむずかしいのか。

    単純なルールのゲームほどやり方(こつ)が覚えにくい(身につかない)
    入りやすい(誰にでもできそうな)ものほど万年下手が多い(上達しにくい)
    可能性の大きい(大きい利益を得られそうな)ものほど無理しやすい
    お手本のない(上手な人のを見ることができない)ものは自分勝手(自己流)にやりやすい
    選択肢(種類)が多いほどあれこれやって慣れがこない
    単純な(簡単にできる)ものほど基本が大切なのにおろそかにする

相場技法はおどろくほど簡単で、「分割売買」と「時期選択(時期を待つ)」であり、あとはいままで述べた心理的なことにすぎない。

その「分割」は、

    1.試し玉の活用
    2.本玉の分割

に分かれる。

そして、それも心理的には「早く、大きく」儲けよう、との欲から失敗しやすい。

試し玉を発明した人はなんと頭のよい人なのだろう。あるいは、損して損して、地獄のような状態の中でひらめいた血みどろの経験の結果なのだろうか。

その発明で、現在、世界中の人が救われているのだから、発明した人を祀る神社があっても当然、と思うくらいなのである。

林輝太郎 『財産づくりの株式投資』 pp.88-89


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