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朝ぼらけ

2016年10月14日

相場師と著作一覧 – 長期投資とFundamentals

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日本:相場師 江戸 戦前 戦中 戦後



[Investor]

Benjamin Graham (1894-1976) [ベンジャミン・グレアム]

企業のFundamental分析の基盤を確立。

Philip Arthur Fisher (1907-2004) [フィリップ・フィッシャー] : 長期保持するための企業診断、銘柄選別法。甚だマトモで、相場をやらない人にも役に立つ。

一.長期的に利益が劇的に拡大するための規律ある計画を持っており、新規参入企業にとってはその市場の拡大にあずかるのが困難な内在的質を持つ会社を買うこと。

二.その会社を人気の無い時期に買うこと。つまり市場全体の環境が原因でも、一時的に金融界がその本当の価値について誤解をしていることが原因でも、その本物の利点がよく理解されるようになったときに付けると思われる株価を大きく下回っている時期である。

三.その株式を、(1)その会社の特質に根本的な変化があった時(人事異動による経営陣の弱体化など)、(2)十分に成長したために市場全体よりも早く成長しなくなっとき――までずっと持ち続けること。経済や株式市場がどうなるかということについての予測で売る場合は、万が一にもあったとしても最も例外的な状況でしか売ってはならない。そのような変化の予測は極めて困難だからだ。けっして短期的な理由で一番魅力的な株式を売ってはならない。しかし、成長するにつれて多くの会社が小さかったころは非常に効率的に経営されていたものの、大企業に求められる異質の技能に合わせて経営陣が成長できなかったならば、その株式は売るべきである。

四.主に大きな株価上昇(capital gain)を求めている人は、配当には重点を置かないようにする。最も魅力的な機会は、収益力が高くても配当の支払いが少ないかまったくない一群の内に見つけられる。利益の大部分が配当として株主に支払われているような会社に大きな機会が転がっている可能性はかなり低い。

五.何度か間違いを冒すということは投資で大きな利益を手にしようとする場合には付き物の経費であり、最高の経営をしていて収益力も最も高い銀行であっても不良債権を抱えてしまうことが避けられないのと同じである。大切なことはそれをできるだけ早く見つけ、その原因を理解し、その間違いを繰り返さないようにするためにはどうしたらよいかを学ぶことだ。いくつかの銘柄で小さな損失を喫し、将来性の高い銘柄で利益を積極的に伸ばしていこうとすることは、良い投資管理の表れである。良い投資で利を少なく、悪い投資で損失を大きくするのはまずい投資判断である。利益とは利益確定するときの満足感のためだけにあるのではないのだ。

六.本当に素晴らしい会社の数は比較的少ない。その株式は魅力的な価格で買うことができないことが多い。よって魅力的な株価のものが存在するとき、その状況を最大限に利用するべきである。資金は最も望ましい機会に集約されるべきだ。ベンチャーキャピタルや極めて小さな会社の場合、分散投資を強化する必要があるかもしれない。大会社の場合、適切に分散するには経済的に異なる特性を持つ業種に多様な投資をする必要がある。個人投資家の場合、異なる銘柄に20以上分散投資しているならば、資産運用の能力がない証拠である。10~12銘柄が通常は良い数だ。キャピタルゲインに対する税金という経費が、数年かけて集約していく動きの根拠となることも時々ある。個人投資家の持ち株が20銘柄に近づいてきたら、最も魅力のない銘柄から最も魅力のある銘柄に入れ替えるのが理想的と言える。悪い結果は未熟な行動から来ると覚えておこう。

七.素晴らしい株式投資管理の基本的な材料は、金融界で支配的な意見をなんでも無闇に受け入れないこと、そして単に反対するためだけに支配的な意見を頭から拒否しないことである。それはある特定の状況で完全な評価を下すための知性を磨いて良い判断を下すことであり、また自分の判断力が自分自身を正しいとしているときに「大勢に向う」行動をする精神的な勇気を出すことである。

八.株を扱うにあたり、ほかの人間活動の大部分と同様に成功に大きく影響することは一生懸命に働くこと、知性、素直さの組み合わせである。

『投資哲学を作り上げる』 第四章結論 pp.100-103

Wallen Buffett (1930-) [ウォーレン・バフェット] : GrahamとFisherを統合した実践家。直接の著書はなく、関係者がその名前を使って書いた本のみ。やたらとBuffett本を読むぐらいなら、Graham,Fisherを読んだほうがいい。

    Berkshire Hathaway Letters to Shareholders – 『バフェットからの手紙 ──世界一の投資家が見たこれから伸びる会社、滅びる会社』 Buffettが買収して投資会社に変えた元繊維企業Berkshire Hathaway(バークシャー・ハサウェイ)の株主向けのreportとessayをまとめたもの。1965- [第1版],1965-2014[第3版],1965-2016 [第4版]。英語版の原本はBHのofficialで全て公開されている。内容はあくまで米国市場のその時の現状を踏まえたもので、前提となる知識がないとよくわからない部分が多い。

    Buffettが直に書いたのは上のlettersぐらいで、後はその名声にかこつけて書き散らしたのが大半。

    Robert G. Hagstrom “The Warren Buffett Way: Investment Strategies of the World’s Greatest Investor” (1994,2005) – 『株で富を築くバフェットの法則』
    Mary Buffett [メアリー・バフェット] – MaryはWarrenの息子の嫁。

      “The Buffettology Workbook: Value Investing The Warren Buffett Way” (2001) – 『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』[★★]
      “The New Buffettology :The Proven Techniques for Investing Successfully in Changing Markets That Have Made Warren Buffett the World’s Most Famous Investor” (2002) – 『麗しのバフェット銘柄――下降相場を利用する選別的逆張り投資法の極意
      “The Warren Buffett Stock Portfolio: Warren Buffett Stock Picks: Why and When He Is Investing in Them” (2011) – 『バフェットの株式ポートフォリオを読み解く
      “Warren Buffett’s Management Secrets: Proven Tools for Personal and Business Success” (2009) – 『史上最強の投資家 バフェットの大不況を乗り越える知恵』
      “Warren Buffett and the Art of Stock Arbitrage: Proven Strategies for Arbitrage and Other Special Investment Situations” (2010) –
      “The Tao of Warren Buffett: Warren Buffett’s Words of Wisdom: Quotations and Interpretations to Help Guide You to Billionaire Wealth and Enlightened Business Management ” (2006) – 『史上最強の投資家バフェットの教訓―逆風の時でもお金を増やす125の知恵』
      “Warren Buffett and the Interpretation of Financial Statements: The Search for the Company with a Durable Competitive Advantage” (2008) – 『史上最強の投資家バフェットの財務諸表を読む力 大不況でも投資で勝ち抜く58のルール』

    Robert P. Miles [ロバート・P・マイルズ]

    Ronald W. Chan “Behind the Berkshire Hathaway Curtain : Lessons from Warren Buffett’s Top Business Leaders” (2010) – 『バフェット合衆国―世界最強企業バークシャー・ハサウェイの舞台裏
    Janet Lowe “Damn Right!: Behind the Scenes with Berkshire Hathaway Billionaire Charlie Munger” (2000) – 『投資参謀マンガー――世界一の投資家バフェットを陰で支えた男
    Tren Griffin “Charlie Munger The Complete Investor” (2015) – 『完全なる投資家の頭の中 ──マンガーとバフェットの議事録
    Janet Lowe “Warren Buffett Speaks: Wit and Wisdom from the World’s Greatest Investo” (1997,2007) 『ウォーレン・バフェット 自分を信じるものが勝つ!―世界最高の投資家の原則』(1997) 訳:平野誠一 『[新版]バフェットの投資原則―世界No.1投資家は何を考え、いかに行動してきたか』 (2008) – 名言集。

ウォーレンバフェット名言集 – TNODA
Warren Buffett – Wikiquote

John Marks Templeton (1912-2008) – テンプルトン卿。市場を選ばずに、価値を落としすぎた銘柄を国際的に拾う。ほとんどの自著は精神世界物。

    The Templeton Plan: 21 Steps To Personal Success (1987)
    Riches for the Mind and Spirit: John Marks Templeton’s Treasury of Words to Help, Inspire, and Live by (1990)
    Evidence of Purpose (1994)
    Discovering the Laws of Life (1994)
    Is God the Only Reality? Science Points to a Deeper Meaning of the Universe (1994)
    How Large is God?: The Voices of Scientists and Theologians (1997)
    Spiritual Evolution: Scientists Discuss Their Beliefs (1998)
    Worldwide Worship: Prayers, Songs, and Poetry (2000)

    Lauren Templeton “Investing the Templeton Way:The Market-Beating Strategies of Value Investing’s Legendary Bargain Hunter” (2008) – 『テンプルトン卿の流儀――伝説的バーゲンハンターの市場攻略戦略』LaurenはJohnの大姪(兄の孫娘)。

Mark Mobius (1936-) [マーク・モビアス] 1987からTempletonの舵を取る国際投資の専門家。開発経済学のPhDを取得し、中共を筆頭に一貫してriskの高い新興国投資に取り組んできた。

    “Trading with China” (1972) –
    “The Investors Guide to Emerging Markets” (1994,1996) – 『エマージングマーケットとは何か―いま、世界で一番おもしろい投資分野』
    “Mobius on Emerging Markets” (1996)
    “Passport to Profits” (1999,2012) – 『国際投資へのパスポートーモビアスの84のルール』
    “Equities: An Introduction to the Core Concepts” (2006)
    “Mutual Funds: An Introduction to the Core Concepts” (2007)
    “Foreign Exchange: An Introduction to the Core Concepts” (2008)
    “Bonds: An Introduction to the Core Concepts” (2012)
    “The Little Book of Emerging Market” (2012)

【マーク・モビアスに学ぶ】新興工業国企業への投資は大きな可能性を秘めている|名投資家に学ぶ「株の鉄則!」|ザイ・オンライン2,3

Bill Miller (1950) – value investingの手法をIT株など新興企業投資に適用し、市場平均以上の成功を収めた。

    Janet Lowe “The Man Who Beats the S&P: Investing with Bill Miller ” (2002) 『ビル・ミラーの株式投資戦略―S&P500に15年連勝した全米最強の投資家』(2007) 訳:三原 淳雄

Thomas Rowe Price, Jr. (1898-1983) [トーマス・ロウ・プライスJr] – 株を成長期・成熟期・老衰期に分け、成長期の銘柄に投資するgrowth(グロース)投資法を編み出した。この反対がBuffettなどが行うvalue investing(バリュー投資)。

T. Rowe Price Heritage
30分でバッチリわかるグロース投資とバリュー投資 – Market Hack

Philip Lord Carret (1896-1998) [フィリップ・キャレット]

最初期のmutual fund(公開型投資信託)の創設者。分散投資の有効性を説き、portfolioをどのように構成するかに詳しい。102歳まで生きた。格言

    Buying a Bond (1928)
    The Art of Speculation (1930)
    A Money Mind at 90 (1991)
    Classic Carret: Common Sense from an Uncommon Man (1998)

John (Jack) Bogle (1929-) [ジャック・ボーグル/ジョン・C・ボーグル] : no-load(手数料不要)のMutual fund(≒投資信託)を開拓し、さらに最初のindex fundの創設者。

    Common Sense on Mutual Funds: New Imperatives for the Intelligent Investor (1999) – 『インデックス・ファンドの時代-アメリカにおける資産運用の新潮流』
    Common Sense on Mutual Funds: New Imperatives for the Intelligent Investor (2000)
    The Battle for the Soul of Capitalism (2005) – 『米国はどこで道を誤ったか―資本主義の魂を取り戻すための戦い』
    The Little Book of Common Sense Investing (2007) – 『マネーと常識-投資信託で勝ち残る道』
    Enough: True Measures of Money, Business, and Life (2010) – 『波瀾の時代の幸福論 マネー、ビジネス、人生の「足る」を知る』
    Don’t Count on It!: Reflections on Investment Illusions, Capitalism, “Mutual” Funds, Indexing, Entrepreneurship… (2010)
    The Clash of the Cultures: Investment vs. Speculation (2012)
    Bogle On Mutual Funds: New Perspectives For The Intelligent Investor (2015)
    John Bogle on Investing: The First 50 Years (2015)

米バンガード訪問 コスト重視、まるで運用業界の生協|マネー研究所|NIKKEI STYLE – Bogleが創設したVanguardはfund自体が会社を保有し、投資家利益を最大化することから、GPIFなどを遥かに超える巨大fundになっている。

Burton Malkiel (1932-) [バートン・マルキール] : fundamental,technical,mutual fundsいずれも市場平均を上回り続けることは不可能と立証した。

    A Random Walk Down Wall Street: Including a Life-Cycle Guide to Personal Investing (1973) – 『ウォール街のランダム・ウォーカー ― 株式投資の不滅の真理』

Charles D. Ellis (1937-) [チャールズ・エリス] : ごく一部の天才的playerを除いて市場平均を上回る「勝者のgame」をやるのは無理。過ちを減らす「敗者のgame」で勝たねばならない。それにはindex fundが最善。

    Winning the Loser’s Game: Timeless Strategies for Successful Investing (1975) – 『敗者のゲーム なぜ資産運用に勝てないのか』

「保有している資金額や所得の水準、年齢、リスク許容度、投資の知識などは人それぞれだ。違いを受け入れてあくまでも自分にとって正しい投資をすれば、すべての人が勝者になれる。逆に、市場平均を上回ろうとする場合、2つの点でミスをおかすだろう。まず、長期にわたって市場平均を上回ることはできない。さらに、市場に勝とうとすることで自分にとって本当に必要な投資は何なのかを見極めるチャンスを逃してしまう」
特集 『敗者のゲーム』著者チャールズ・エリス氏インタビュー、「誰もが勝者になれる投資とは?」

井手 正介

    『バリュー株投資は「勝者のゲーム」!』 (2010) – value投資を日本に適用したらどうなるか。日本株ではindex投資すら敗者のGameと化す。

Peter Lynch (1944-) [ピーター・リンチ] : mutual fund(自由売買型投資信託)Magellan Fundの資産を何百倍にもした。企業財務からではなく、実際にその企業が提供しているserviceを体験して投資対象を決める「自分がよく知る株を買え」で有名。

    One Up On Wall Street: How To Use What You Already Know To Make Money In The Market (1989,2000) – 『ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け』 – [新版]は2000年の改訂版を訳したもの。右肩上がりを続けた米国の相場環境に依存したもので、到底そのまま転用できない。
    Beating the Street (1993) – 『ピーター・リンチの株式投資の法則―全米No.1ファンド・マネジャーの投資哲学』(1994) [★★★★]。『ピーター・リンチの株の法則―90秒で説明できない会社には手を出すな』(2015)が新訳だが、評判は悪い。fund managerの考え方や行動がわかるのと、Peter得意の自身や周囲の人間の身近な体験や消費行動から投資対象を選ぶやり方がよく出ている。特にchain展開の小売が典型。
    Learn to Earn: A Beginner’s Guide to the Basics of Investing and Business (1996) – 『ピーター・リンチの株の教科書―儲けるために学ぶべきこと』は新装版で、『ピーター・リンチのすばらしき株式投資―楽しく学んで豊かに生きる』と中身は一緒。

    – Peter Lynch, 25 Years Later: It’s Not Just ‘Invest in What You Know’ – WSJ – Peterは、後に「自分がよく知る株を買え」の真意は「本職でさえ個別の株を選び出すのは難しい」、「自分の専門知識を分析と研究に使え」が本当と語っている。

    一.投資家としての強みはWall street(ウォール街)の専門家から得るものではなく、すでにあなたが持っているもののなかにこそ見出される。土地勘のある企業に投資することによって、あなたの強みは発揮され、本職をも打ち負かすことが可能となる。
    二.過去三十年の間に、株式市場は一群の機関投資家によって占められるようになってしまった。皮肉にも、このおかげで一般投資家がよい成績を上げることがやさしくなっている。専門家集団を無視することで市場を打ち負かすことができるのである。
    三.しばしば数ヶ月間、時には数年間の株価の動きと企業業績の動きには相関関係が見られないときがある。しかし、長期にわたっては、企業の成功と株価の上昇には密接な関係がある。両者の不均衡に着目することが、株で利益を上げる秘訣である。成功している企業を辛抱強く持ち続けることが、必ず良い結果に結びつく。
    四.何をどんな理由で保有しているのか知っていなければならない。「大丈夫、この銘柄は上がる」式のやり方はあてにならない。
    五.大穴は常に外れるものである。
    六.株を買うということは子供を養うのと同じである。世話を見ることができなくなるほど持ってはいけない。職業としないかぎりは、8~12社以上を十分に調査していくことは難しい。portfolioには五銘柄を超えて保有してはならない。
    七.投資したいという株が見つからないなら、見つかるまで資金は銀行に預けておくのがよい。
    八.企業の財務状態を十分理解しないうちに投資してはならない。財務体質の悪い企業への投資は大きな損失につながる。
    九.人気業界の人気企業は避けた方がよい。冷え切った成長性の乏しい業界でうまくやっている企業への投資は、往々にして良い投資結果に結びつく。
    十.小型企業への投資は、その企業が利益を出しはじめるまで控えたほうがよい。
    十一.1,000$投資すれば、失う金額は最高で1,000$である。もし辛抱強く待てるなら、10,000$あるいは50,000$にまで増やすことは可能である。投資を実りあるものにするためにも、良い企業を数社見つけることが重要である。
    十二.どの業界でも、どの地域でも、観察力が鋭ければ、素人であっても本職が見つける以前に高成長企業を見出すことは可能である。
    十三.株価の下落は、一月のColorado(コロラド)に吹雪が吹き荒れるのと同じぐらい頻繁に起こることである。株価の下落は、慌てふためいて逃げ出した投資家が残していった割安株を拾う絶好の機会である。
    十四.株式投資で利益を上げるのに必要な知能程度は、誰もが持ち併せている。ただ誰もが胆がすわっているわけではない。慌てふためいて何もかも売却してしまうような性格であるなら、株や株式投資信託は避けたほうがよい。
    十五.心配の種はどこにでもある。週末の後ろ向きの考えや、News caster(ニュースキャスター)の恐ろしい予言には耳を貸してはいけない。企業のfundamentals(ファンダメンタルズ)が悪化しているのなら株を売ってもよいが、この世の終りがくるという予言は株を売る理由にはならない。
    十六.正確に金利、経済、株式市場を予測できる者はいない。そのような予測は忘れ去って、投資した企業に何が起こっているかに注意を払うべきである。
    十七.十社の調査を行えば、見通しが明るくなっている企業が一社はあるものである。五十社を調査すれば五社はそのような企業であろう。株式市場にはいつでもWall streetが見過ごしている企業群がある。
    十八.調査なしで投資することは、手札を見ないでPokerするのと同じである。
    十九.優良企業に投資しているのなら、時間はあなたの味方になる。我慢できるからである。たとえ最初の五年間のWalmart(ウォルマート)に投資できなくとも、次の五年間所有していれば満足のいく結果が得られた。option(特定の期日に特定の値で売買する権利。期日が近いほど価値が下がる)を保有していると、時間は敵になる。
    二十.十分な銘柄調査の結果出来上がったportfolioは、債権やその他の金融商品のportfolioよりも長期的には利回りは良い。長期であっても選別が不十分であれば、寝台の下に現金を置いておくほうがましである。
    『ピーター・リンチの株式投資の法則』 pp.313-317

Martin E.Zweig (1942-2013) [マーティン・ツヴァイ] – fund manager。trend予測に優れる。どちらかと言えば、投資(Buy and Hold)基盤の人がtrend次第で売り買いをして損を出さないようにするという手法。活動期間は1960sからで、ちょうど電子表示が始まった頃。贅沢極まりない生活で知られた。

    Martin Zweig’s Winning on Wall Street (1986,1987) – 『ツバイク ウォール街を行く――株式相場必勝の方程式』[★★★★] 大学生での決算分析、証券会社での実務、さらに企業金融論を教え、大学院で株式市場研究の延長でoption取引を詳細に研究、勝利戦略は見いだせなかったものの、そのPut/Call Ratioや残高・出来高が実態市場からの資金逃避や流入を予測することに気づいた。1970sには博士号を取得し、NY大の助教授として教鞭をとりながらBaronsなどへ寄稿する内に評判が高まり『Zweig Forecast(ツヴァイ予測)』というnewsletterを発行。1980sには自身のfundを立ち上げる。

Victor Sperandeo (1945-) ヴィクター・スペランデオ – 景気動向から相場を張る。TV解説者。

    “Trader Vic: Methods of a Wall Street Master” (1993)
    “Trader Vic II : Principles of Professional Speculation” (1994) 『スペランデオのトレード実践講座
    “Cra$hmaker: A Federal Affaire: A Novel” (2000) – 小説
    “Trader Vic on Commodities: What’s Unknown, Misunderstood, and Too Good to Be True” (2008)

Vitaliy N. Katsenelson [ビタリー・カツェネルソン] : Contrarian Edge主宰。Buy and Holdに売りを導入し、rangeで儲ける手法を開発。

Howard S. Marks (1946-) [ハワード・マークス] Citibankの銀行員から、TCWのfund managerとしてjunk債・転換社債・破綻債権投資で成功を収め、Oak Tree Capitalを創設。

    “The Most Important Thing: Uncommon Sense for the Thoughtful Investor” (2011) – Ork tree memosをまとめたもの。
    “The Most Important Thing Illuminated: Uncommon Sense for the Thoughtful Investor” (2013) – 改訂版。

Gary Antonacci [ゲイリー・アントナッチ]

Jeremy J.Siegel (1945-) [ジェレミー・シーゲル]

過去二百年の株式・債権・金など現物市場を調べて、10年以上の長期保有は株式が優位に立つという結論で、生活必需品を扱う大企業の割安株を保有して配当をもらうのが一番良いとの結論。portfolioはそれら企業の個別株が半分、後はindex fundやETF。

    Stocks for the Long Run (1994) – 『株式投資 第四版』『株式投資 長期投資で成功するための完全ガイド』は旧版。
    The Future for Investors (2005) – 『株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす』

【本音と建前】シーゲル教授はなぜインデックス投資を推すのか? | Grow Rich Slowly シーゲル流米国株投資で億万長者になる!

William J. Bernstein (1948-) [ウィリアム・J・バーンスタイン] : Veniceなどの歴史研究を元にした、短期証券(bills),中期証券(note),債権(bonds)構成の最適化によるriskの最小化と利益の最大化投資。

    The Intelligent Asset Allocator (2000)
    The Four Pillars of Investing: Lessons for Building a Winning Portfolio (2002) – 『投資4つの黄金則』
    The Birth of Plenty (2004) – 『「豊かさ」の誕生―成長と発展の文明史』 書評
    A Splendid Exchange: How Trade Shaped the World (2009) – 『華麗なる交易 ― 貿易は世界をどう変えたか』

投資で成功するために学ぶべき分野として、理論、歴史、心理に加えて、業界構造の理解を挙げている。基本的には物欲を抑えて節約し、自分の所得やloanなど諸々すべてをportfolioとして管理、index fundに投資しろというもの。

George S.Clason (1874-1957)

    “The Richest Man in Babylon” (1926) – 『バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか 』『バビロンでいちばんの大金持ち』。相場でなく、労働収入から蓄財と投資、借金の返済にまわして、どう金持ちになるかという古代(?)の説話。英語版は著作権が切れているので検索すれば手に入る。

[Fundamentals]

Kenneth L. Fisher [ケン・フィッシャー] : Philip Fisherの息子。広範な歴史上のdataを論拠とする。

    Super Stocks (1984) – 『ケン・フィッシャーのPSR株分析――市場平均に左右されない超割安成長株の探し方』 KenはPSR(株価売上高倍率)を開発しこの書で広めたが、広まったために有効性がなくなったと称している。

    James O’Shaughnessy (1960-) [ジェームズ・P・オショーネシー]が”What Works on Wall Street: A Guide to the Best-Performing Investment Strategies of All Time” (1997,1998,2005,2011) 『ウォール街で勝つ法則 - 株式投資で最高の収益を上げるために』を出して、過去45年の相場を調べてどの指標が一番有用かを統計で出したらPSRだったと主張しているが、個人投資家に助言する彼の会社は潰れ、fundが上手くいっているという話も聞かない。

    期待や思惑だけが先行する、利益の出ていない企業用に作られた、指標であるかと思われる。
    「PSR」を考えていたのだけど、やはり、株価を売上で割る正当な理由がわからない。少しも意義が思いつかない。 「利益:Earnings」はとても重要な数字である。もちろん、「売上(Sales)」も、重要すぎる数字である。しかし、売上が重要視するのなら、費用の方も等しく重視しなくてはならないのではないか。つまり、「PSR」という指標が重要であるなら、「PCR」なる指標、そう、「Price Cost Ratio」なる指標も合わせて表記しなくてはならないと思う。しかし、「PCR」なんてものは、算出しようとしたら出すけど、誰が使うかというと、誰も使わないだろう。なら、対の方の「PSR」も、その程度の位置ではないかと思うのである。
    PSR:株価売上高倍率| 初心者投資 Like a Spelunker

    The WallStreet Waltz (1987) – 『チャートで見る株式市場200年の歴史――マーケットのサイクルとアノマリーを図説解説』 [★] ざっと見たが、cherry pickingしたdataを元に結論を語っている感じで当てにならない。そもそも当人が後から見直して、違う違う言っているものばかり。
    100 Minds That Made the Market (1995)
    The Only Three Questions That Count (2007) – 『投資家が大切にしたいたった3つの疑問 行動ファイナンスで市場と心理を科学する方法
    Markets Never Forget (But People Do): How Your Memory Is Costing You Money and Why This Time Isn’t Different (2011)
    How to Smell a Rat: The Five Signs of Financial Fraud (2012) – 『金融詐欺の巧妙な手口ー投資家が守るべき5つの鉄則
    Plan Your Prosperity: The Only Retirement Guide You’ll Ever Need, Starting Now – Whether You’re 22, 52, or 82 (2012)
    The Little Book of Market Myths: How to Profit by Avoiding the Investing Mistakes Everyone Else Makes (2013)
    Beat the Crowd: How You Can Out-Invest the Herd by Thinking Differently (2015)

Jeffrey A. Hirsch [ジェフリー・A・ハーシュ] – 『Stock Trader’s Almanac』を創刊したYale Hirschが父親。Ken Fisherと似たような立場だろう。

吉野貴晶

足立武志 – 公認会計士で企業決算情報の分析を基盤とする。

    『はじめての人の決算書入門塾―まずはこの本から!』 (2007)
    『はじめての人のFX入門塾』 (2009)
    『それは失敗する株式投資です!』 (2009)
    『すぐできる!らくらくネット株入門[改訂新版]』 (2009)
    『超実践・株価チャート使いこなし術』 (2010)
    『知識ゼロからの経営分析入門』 (2010)
    『株価チャートの教科書』 (2015) – 移動平均線が判断の中心。他、部分的にローソク足型など、恐らく決算分析屋としての根が抜けないまま、相場師的なことを取り入れまくっているので洗練されておらず、わかりづらい。動画で見たが、足立の手法はportfolioを組んで、それを入れ替えていくposition trade。
    『株を買うなら最低限知っておきたい ファンダメンタル投資の教科書』 – この本は本業が生きている。 (2015)

ROEと株のリターンに相関関係は無い – 海外投資データバンク


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