SAND STORM

朝ぼらけ

2017年8月30日

投資日記 2017/08 vol.2

Filed under: 未分類 — Tags: — sajin @ 17:36

◇『八木龍の巻』

吾見るに、あきなひをして其米所籍(しかれ)たるとき、念佛をとなへ、或は神社等へ参り、此損をのがるる事をいのるといふものあり、はたして其功あるや、其しるしあるものか、答云、時によって有事も有べし、又なき事もあるべし、云、しからば祈らざるがましか、云く、神なんぞ其の損をたすけ給んや、其の神の御心には、汝か仕損(しくじり)をかへり見たがよいわとをぼしめしてござるなるべし、又それほど損するが術なければ、始めからせんよりよき事はあるまじきなり、又其のあきなひをするからは、損をしたりとも、何ぞ其の神佛をいのらんや、けだし愚の甚だしきものならん

◇『売買出世車』

○運よわき人も運つよくなる事
運のよわき人はいかにも運つよき人によりて、ことをはかるべし
あさの中のよもぎは、おのづからなほし、よくおもふべきことなり

○相場商ひの利徳のこと
人には時のいたるといたらざるとあり、時のいたるに小みちのみ心がくれば大功をとげがたし、時のいたらざるに大だくみにかかれば仕損ずることおほし、此段よくよく心得うべし、何の道にもすすむとしりぞくとが肝要なるべし。

○天の時地の利をはかりて人の和をしる事

それ相場は和をもつて立る所の値段なり
豊年に米たかく凶年に米やすきは、天の変気にあらず、ひとの和というものなり

買置する人いかにたくみはかるとも、天命をもどく事はかなはず、まして我一分の利分をねがへばとて、天下の凶年ならんことを願ふ人あらんや、たとえありとてもかかる不仁なる人の、大願を成就する事はなきことなり、立身出世を願ふ人はよく此道理を考へて天理をおもふべし、天理にそむきては長久のはかりごとなりがたし、かるがゆへに買置して其高利をえんと願はんものは、先づこの天のときとひとの和とにこころをつくすべし、ゆめゆめ天道の不順を願ひ大雨大風をあてとすべからず、二百十日にはかならず大風ありとて諸人これを目あてにし、其の前広に買い置きする人おほければ、いはゆる買いはやらかしといふ物にて、一花は相場あがることもあれども、結句二百十日に大風ふいてしまへば、米存じの外にさがることおほぢ

○立身出世の事
つねに其の心がけさへすれば、いづれの道にも堪能はあることなり、心がけうすくては学問にもせよ武道にもせよ、遊芸又は商売にもせよ名をあぐる事はかなはざるなり、今の世によき事に名をあぐる人のまれなるは、其心がけのうすきゆへなり。よしなき遊芸や博奕には名人のできるは、其こころがけのつよき故也

時いたらざる人の大がねをのぞむは、病人の達者だてなるべし、身をそこなふのもとだてなり、此時は、商に利を取るべしとおもふべからず、損をせぬやうにと心がくべし、いかにも神仏をも信じ人にも義理をかかず、足手をまめに相場の行方をかんがへ売買に心をかくれば、天の冥理にかなひていかに薄命なればとて、少利を得ぬということはなきものなり。かようにして日をつめば年に春夏秋冬のある如く、人にも盛衰の時節ありて、天運循環する事ありて、大利徳をうる時きたるなり、さてその時節をとり失うべからず、かかる時節をとりうしなひては立身はなりがたきものなり、おほくの人其時節のきたるときに油断して、手ぬけする事ありて立身出世をとり失ふ、仕合(しあはせ)のよきときは、なにをしてもよきものなり、かかるときにうかうかと酒宴遊興にのみふけりて、商いの図をとりはづすゆへまた天運循環して、つひおとろへのときにめぐりあふなり

◇個人投資家は時間を味方につけない限り勝利はない

ある流れが続き、行き過ぎて、逆や回帰に張るのが絶対といえる程優位な位置は存在する。
しかし、それを作り上げた流れがいつ失速し、反対の力がどのように上回り、いつ実際に反転するかを正確に予測することはできない(Trump大統領当選の様な期日の決まったeventは除く)。

個人投資家が優位に立てるのは時間と張り方の自由だけだ。
わざわざ仕掛けてriskを取らなくてもいいし、好きなだけ待ってもいい。
その時間を味方につけるどころか、勝手な予測をして、勝手に時期を区切って、自ら制限してしまえば、そこに勝つ可能性は微塵もなくなる。
時間軸を無視した勝手な予測(妄想)を行い、それに基づいて極端な張りを最初から行えば、本当に反転するまでに起こるさらなる変動に堪えることはできはしない。

時間と変動に耐え得る建玉法を確立しない限り、勝利はない。

◇1552と大林組での失敗総括 – 有利な位置にしがみつづけるには

vol.1で書いたように、先月からVIXが歴史上最低域に張り付く異常事態が続いたので、七月末から1552 国際のETFVIXのpositionを取り始め、また同時に長く上げ続け、さらにここ数月で急上昇してきた大林組の上げが「天井ないし、上げてももう一段が限界」との見立てから、天井一歩手前から売り始め、さらにほぼ天井でナンピンして、最良に近い本玉の構築をしていた。

しかし、世界の株式市場の圧倒的な中心であり、日本株もその影響を強く受ける米国株の決算が出揃い、同時に北朝鮮を筆頭とする国際情勢が緊迫してもまったく下落に転ずることなく八月半ばまで来たため、「相場の反落は今ではない」と考え、撤退した。その撤退した当日に大林組は急落、翌日に北朝鮮missileが突如下げ材料視されて1552は上昇に転じてしまった。

これ以上ないというほど最良のpositionを決算発表と北朝鮮missile騒動で急落する直前に両者ともに損を出してまで手仕舞った訳だ。

これが見立てや予測が曲がっているということである、と簡単に片付けてはいけない。

「反転の限界に近い所まで来ている」「この位置は圧倒的ないし絶対的に有利」という見立ては正しかったのに、それが現実に反転するまで堪えきれなかったのが主たる敗因であり、両者の手仕舞い、損切りは、建玉の仕方の不味さから堪えきれなくなり、最終局面で「目の前の僅かな変動や損に耐えられない」という自分の都合を優先した、せざるを得なかったということなのだから。

「絶対値として優位な場所で玉を構築しているのに逃げざるを得なくなる」のは、建玉の比重が初動に近い場所に偏っており、時間を経ながら反転へ向けたさらなる変動をする時期を堪えきれないのが原因だ。

そもそもいかに天井域、大底にあったとしても、それがいつ反転するかの時期は絶対に予測することはできないのだ、つまり、かなりの日柄、長期的な時間の幅を取って、その中で堪え続けられる玉の建て方をしなければ「圧倒的、絶対的有利な位置」で何度仕掛けても損を出すだけに終わるだろう。

・絶対的に有利な位置から軽々に逃げてはならない
・しかし時期の予測はできない
・長期の勝負やさらなる変動に耐えうる玉の入れ方、建て方、増し方が決定的に重要
・時期を限った当てものをすれば自滅するだけ

◇無視

やれることがなくなったので無視の訓練だけをしている。
無視というのはまったく目を背けて忘れてしまうのではなく、問題が進行していて、それがどう変化しているか日々確認してはいるが、手を出す必要がないなら、必要以上に気をかけたり、弄ったりすることを極限までやらない、という意味の無視である。心理的には問題が負荷として明らかにかかってきているが、だからといって、動くべきでない時は一切なにもしない、問題に振り回されて心理的優先度を上げたりせず、それに適した時に、こちらの都合でしか処理しない。そうして無視し、心理的に振り回されて不要な優先度を上げないことで、本当に今やるべきこと、できることに心を向けていく。無視こそが集中の源だ。

◇途転

俺は平和に張ってるよ。
いい話だろ?


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