SAND STORM

朝ぼらけ

2017年9月6日

投資日記 2017/09 vol.1

Filed under: 未分類 — Tags: — sajin @ 23:04

◇AdTech株

3688 VOYAGEはIPO底から急上昇を続けた挙句、1Q決算が失望され急落していたが、ここに来てさらに急落。

展開しているSSP(supply side platform)で、AdTechを進化させて効果がより測定できるようになったが故に「こんな媒体に広告したらむしろbrand価値が損なわれる」とみなされて広告を取り止められたり、「ここに広告を出す意味は薄い」と打ち切られた分の損失が大きすぎると機関(三菱UFJモルガン・スタンレー証券)に評価を下げられて(目標株価3100円→1600円)の追加下げ。


DSP(demand side platform)屋のフリークアウト。IPOからの下げが、LINEの仕事を請け負うことで急伸していたが、伸びは止まっている。

博報堂傘下のAdTech担当6534 DACHD。市場不安での下げが押し目買いの機会と捉えられ、さらに急伸。

働き方改革の槍玉に挙げられた電通は下げっぱなしに下げていたが、ようやく底打ちか。

ここ数年AdTechで伸びてきた企業の伸び代はまだあるのか、墜ちた電通が働き方を変えて復活するのはいつなのか、というのが思う所。

◇ウメハラvsクラハシvsオゴウ

勝負全体がStreet Fighter 2史に残る熱い闘いなのはもちろんだが、注目すべきなのはオゴウ(yaya)のstyleだ。
最後にウメハラも触れているが、事前に言い切った通り、まったく飛ばないstyleを確立し、それのみをもって最後まで戦い抜いた。
そして、それは高い次元で成果を上げている。

◇楽天とpoint

今年3月末時点で約4800億円と5年ぶりの高水準になった。費用増加の懸念から一時は活用が減ったが、電子マネーの普及に伴う利便性の向上やビッグデータ分析による販売促進の効果が見直され、消費者を取り込むツールとして再び重視されている。

ポイント制度を持つ上場企業20社を集計したところポイント引当金は2015年度末より約400億円増えた。引当金は付与したポイントのうち使われる可能性がある金額を積み立てる会計上の項目で期間損益を押し下げる要因になる。ドコモの17年3月末の残高は1054億円で1年前から33%増えた。

顧客の囲い込みだけにとどまらない。ビッグデータ分析の普及により、販売促進に効果の大きいツールとなっている。ローソンは共通ポイント「Ponta(ポンタ)」会員の購買履歴を新商品の売れ行きの検証などに活用。糖質を抑えたパン「ブランパン」や野菜を豊富に使った飲料「グリーンスムージー」は発売当初の売れ行きが鈍かったが、データ分析の結果、リピート率の高さが判明した。商品改良や売り場の工夫でともにヒット商品に育成した。

ポイント還元、再び活発 販促効果を再評価:日本経済新聞

上のgraphは2016年度までのものだが、今年は間違いなく2011年度を上回る伸びになる。それは楽天とpoint site両方を見ていれば容易にわかることで、特に楽天が本格的にpoint戦略を拡大し、有効性を増してきているのが大きい。この楽天pointとの戦争に巻き込まれて他の各社も消耗戦のようにpoint付与を引き上げざるを得なくなっている。

今のEC(electronic commerce)の問題の中核は楽天がpointの帝国を築き、それを着々と拡大している点にある。楽天(三木谷の脳)は、business modelが「既に成り立っている商売」だけにわざわざ後から進出して、pointを交えたspam宣伝で客をつけるというやり方しか取っていない企業である。現状で楽天で競争優位のあるのは証券・金融・Mobileぐらいで、後は中途半端ないし事業整理した方がいいserviceばかりであるが、Travel,Books,競馬などpointを考えれば優位性を発揮するものは多い。

楽天 業績推移(年度別)セグメント別業績

証券・Credit card・Edyに代表される楽天の金融部門は明らかに優秀で、実際売り上げの1/3を稼ぎ出しており、利益率も落ちていない。一方で2/3を占めるその他ECは事業乱発をpointばら撒きで誤魔化しているだけで、売上に対する利益率は落ちっぱなしである。つまり、連中は構造的にpointを吐き出し続けなければ競争力を維持できない。

楽天というのは、あくまで後からやってきて競争を激化させる存在であり、個々のserviceでの競争は元より、point site類似行為を始めた楽天の存在により、元から過当競争状態にある既存のpoint siteも当然売り上げ・利益などは頭打ちになっている。moppyのCeres、ECナビのVOYAGEなどは、point事業の利益はもう何年もまるで伸びていない。単純な話で、客の取り合いになった場合、これらのsiteはpoint還元・付与などを競うしかなく。それはそのまま利益の減少となる。

Ceres 業績ハイライト平成29年12月期第2四半期決算説明資料

VOYAGE全体の売上・利益が伸びているのは、AdTechの広告事業が伸びているからで、VOYAGEの売上・利益の主体はECナビのpoint事業ではなく、汎用交換pointのPeX(CyberAgentがやっている.money同様)を絡めた宣伝体制導入支援、広告作成、AdTechの広告代理、宣伝人材の訓練である。Ceresは今年利益が急減し、smartphone台数が増えていることを根拠とした重心移動と暗号通貨で回復するとしているが、smartphone台数増加は格安SIMの普及による一人複数台化が大きいからなかなか難しいだろう。

◇広告枠を出す側と買う側

本来広告というのは出す場所が前提となる。それは街角の看板であろうが、軒下のposterであろうが、渋谷の建物外壁に表示されているdisplayだろうが、web siteであろうが何ら変わりない。誰かの私有地にある場所に枠を設けて初めて広告は行える。

この広告できる枠を提供して収入にしたいというのが供給側(supply side)であり、逆にお金を払ってでも広告したい広告主は需要側(demand side)となる。

本来、広告を出すにはその枠の持ち主に一軒一軒お願いして契約を取り付けねばならなかった(指定した枠に一定期間固定表示する純広告)。しかし、それでは広告を出したい広告主と継続的に広告を出してもらって収入を得たい枠の所有者双方にとってあまりに非効率なので、広告代理店が枠の契約をまとめて、広告依頼と突き合わせてmatchingをしていた。これがAd Network(アド・ネットワーク)である。

しかし、このまとめた枠はそれぞれの会社がそれぞれのやり方で握っているものに過ぎず、その枠に広告を出すには、それぞれの広告代理店に頼まなければいけない訳であり、その形式や契約形態もまちまちであった。そこで広告枠や契約形態を規格化し、公開市場で入札して取引するAd Exchangeというものが生まれた。

この公開入札市場が主流になったのが今のAdTech伸長の根本的な基盤である。

アドテクノロジーの歴史(4)【アドエクスチェンジの時代】 – セオ部(SEO部)
Ad Exchange(アドエクスチェンジ)とは?を初心者にも分かりやすく解説します – マーケティングオートメーションツール SATORI

AdTech時代の広告は大別して二種類あり、Impression広告という表示する回数で費用を請求するものと,Pay-per-clickというclick回数で費用を請求するものである。
前者は昔からあるチラシやTV CMであるとかと同じで、チラシであれば頒布数で、TV CMであれば視聴率で「表示数」が決まって価格がつけられる(だから新聞は表示数を多く見せかける押し紙という現象が発生し、TVは過剰なまでに視聴率を気にする)。後者は昔で言えば、広告を見ての電話や葉書での問い合わせであったが、これがinternetにより決定的に軽く、便利になった。その代表的な形態がbanner click(バナークリック)で、客側が興味を持ってactionしてきているのだから利益につながる可能性は高く、当然広告主が支払う単価は単なる表示回数より遥かに大きい。

表示されている広告は、枠の供給側(supply side)、広告主(demand side)とその形態を切り分けて見るべきものであり、広告主にとっての利益、供給側にとっての利益を分解して見れば、pointが消費者に与えられる意図は透けて見えるようになる。Pay-per-clickの単価が高いということは、その一部をclickを押した消費者にpointで還元してclickを誘発することで供給側が儲けられるということでもある。この式の広告をreward-based advertising(リワード型広告)と言い、今急成長している。消費者側に与えられるpointというのは、行為を誘発するための餌であるから、clickの先にある、会員登録による囲い込み、初回購買体験(systemへの馴らし)、継続利用といった広告主にとって大きな利益に繋がるものほど大きなpointが餌として撒かれる。

表示するだけのImpression広告を中心とした旧時代の広告と違い、Internetを前提とした広告はPay-per-clickで簡単に反応が蓄積される。この場所(広告枠)に出した、この種の広告は反応が良い、逆に悪いということがdata化され、入札価格にも反映される訳だ。AdTech時代の肝はこのdataをかき集めてbig data化し、AIで処理してより効率の良い広告を行うことに他ならない。

現実の事業としては広告主を対象に、複数のAd Networkへの出稿、Ad Exchangeでの買付け、広告効果の測定などを行うDSP(demand side platform)と広告枠の提供者に合わせたSSP(supply side platform)という別々の基盤を用意して、それぞれを顧客としていくことになる。例えば大手point ste「ECナビ」を運営するVOYAGE(旧社名ECナビ)の事業主体はpoint siteでなく、この広告支援であるし、CyberAgentも事業の中核はAdTechである。AbemaTVやAmebaだのは広告枠をつくりだす装置に過ぎない。一時期Yahoo!が持て囃されたのも、Googleがあそこまで巨大企業になったのも、Facebookがとんでもない時価総額を誇るのも広告枠*回数の創出能力があるからである。

セグメント情報 | 株式会社サイバーエージェント
VOYAGE報告書 – 過当競争状態にあるpoint siteの伸びは何年も止まっており、AdTechが事業の伸びをつくりだしていて、すでに主体もそれになっている。
アドテクの仕組みと成功事例まとめ|デジタルマーケティングラボ

affiliate marketing(アフィリエイト)=成果型報酬は、広告枠の保有者(supply side)を「宣伝要員」化して、広告主の最終利益に繋がったことと引き換えに報酬を与えることで、積極的な広告枠の創出と露出を行わせる商法であって、誘導目的で消費者に報酬を与えるpoint付与とは対象が異なっている。ネズミ講(マルチ商法)は、一般的な「一人の君主と平等な農奴」型のaffiliateに比べて、個人の社会的地位と信用を「枠」にして営業を行わせ、連鎖式に上位のものがより濃くかき集めるpyramid型の焼き畑商法である(無限連鎖講と呼ばれるが実際は濃淡が異なる有限連鎖)。

◇point site

やれることがないので、最近はpoint siteの攻略ばかりやっている。
元々、此の手のpoint siteは、個人情報を抜かれて、手間ばかり取らされて、大量の宣伝と付き合わされる替わりに割の合わないごく僅かのpointを得るだけで、時間・手間・電気代・消耗品代その他で完全に無駄な乞食行為という認知だったのだが、そういう面は多分にあるものの、考えを改めて積極的に使わねばならないという認識に変わった。

それは、pointを獲得できる、point site経由でのカマシを入れた購入が(Amazonは除くとしても)楽天・honto・じゃらんなど、ほとんどの大手net shoppingに対応するようになっており、加えて、急速にpointの仮想通貨化が進んでいて、まったく減殺なく現金やEdyなどprepaid cardに転換できるため、pointすなわち現金と同じ価値を持つようになってきているからだ。

例えば今、Amebaが.moneyというpoint交換siteを始めているが、point siteから.moneyに転換すると(時間が経ってからではあるが)1-3%のbonusが得られる。その.moneyからEdyや銀行などへの入金はまったく減殺がないので、point->.money->楽天銀行->楽天credit card->Edyといった転換を繰り返すと多重にpointがつくようなことになっている。FinTechの進展とAdTechの進化が組み合わさって、広告費の還流が起きているために、こんな事が成り立っている。

さらに、よくよく考えたら自分はEdy経済圏に済んでいて、近くのconvenience storeは元より、super marketまでがEdyで払えば二重に得という状態なので、日用品の購入はEdy経由を義務付けないといけない環境であった。中共では既にQR codeを使った決済が主流になって現金払いが廃れているが、日本でも楽天がbarcode(バーコード)でのpoint払いが簡単にできるserviceを始めているので、Felicaを搭載していないおサイフケータイに対応していない機種でもQR払いと似たようなことができるようになりつつある。こういった現金を用いない決済、pointの汎用化はこれから間違いなく進んでいくだろう。

単純に、point siteを噛ましてnet shoppingを行うのは、旅行系や書籍など多くのもので、それらの店固有のpointとはまた別に1-2%のpointが獲得できるし、campaignなどでもっと得になることも多い。血眼になって、宣伝と付き合いながらお得な情報を漁るのは馬鹿げているが、常に同じ形でかましさえすれば得になるものや、credit cardの新規発行など大量のpointが得られるものは明らかに使った方がいい。宣伝費を介して、point siteを使わない人から使う人への所得移転が起きている。この手のpoint systemは手間をかけず、精神的にも乞食化しないで利用することが肝要だから、手間をかけず得になる式を研究し、その利用だけすればいい。

ちょびリッチ

サイフもココロもハッピーに!ちょびリッチ

使いやすく、付与pointも多く、今一番勢いのあるsiteだろう。マルチ商法みたいな紹介した側だけが得をするものでなく、紹介した側とされた側双方がpointを得る紹介制度を取っている。1p=1/2円、最小転換は1000p=500円。

「どんなアクションでもポイントがたまるポイントポータルを目指す」ちょびリッチ齋藤社長 – Enterprise Watch Watch – 最古参に近い2002年1月からの運営。

moppy(モッピー・モバトク)

モッピー!お金がたまるポイントサイト

上場企業のCeres(セレス)がやっている、1p=1円とわかりやすく、付与率は全般に高い。チラシの配信などAdTechとの絡みでも先進的か。最小転換は300p=300円。

チャンスイット
チャンスイットでお得生活

最古参企業。この手のpoint siteにしては品が良く、gameも独自。アンケート回答でpointを稼ぐ効率は良くなく、転換単位も大きく不便(10p=1円、5000p単位)。ここの強みは懸賞にある。同じ会社がGetMoney!というpoint中心のもやっているが(そちらは下品)、特に付与pointに違いはない。

ライフメディア

富士通出身で、原型であるiMiネットの創業は1996と古い。もっともやっていたのはpoint付きenquête(アンケート)で、point siteとしてはちょびリッチと変わらない。

iMi(いみ)ネット事業を分社化し「株式会社ライフメディア」を設立

実際に、shoppingの際にどこを使うのが得かはまちまちなので幾つか優良な所を抑えておくのがいい。例えば楽天Travelは、ちょびリッチは1%、モッピーは2%、チャンスイットは250円還元とチャンスイットだから損ということはない。T-point/楽天pointのような有力なpointは別として、将来的には従来のその店でしか使えない孤立したpointがこれら汎用転換できるpointに置き換えられる可能性もあるのではないかと思う。


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