SAND STORM

朝ぼらけ

2009年11月1日

Europa Universalis – 情報/雑記

Filed under: 未分類 — Tags: , , — sajin @ 12:22

Release: March 14, 2000
Developer: Paradox Interactive
Designer: Johan Andersson, Klas Berndal, Henrik Strandberg, Philippe Thibaut
Publisher: Paradox Entertainment版権
Engine:  Europa engine

Official: www.europa-universalis.com
Forum: Paradox Interactive forumsEuropa Universalis I
Wiki: Wikipedia / Europa Universalis (Board game)

1492-1792ADの三百年間に渡る世界規模での歴史勢力闘争simulator。題名のEuropaにあるとおり、主役はあくまでも欧州諸国になる。以後のseriesと違い、選択できる国家はすべて欧米で歴史上主要な役割を果たした国のみで、playerはscenarioごとに定められた国の内一つを選んでplayに参加する。

[historical background]

EUが扱うのは、中世と近代の狭間にある近世と呼ばれる時代で、この時代にOttoman Empire(オスマン帝国)が全盛を極め、欧州の中心では仏のBourbon朝や独神聖帝国を構成する封建諸侯が角逐を繰り返しており、東ではまだ小さなRussiaがTatarsの頸木から解き放たれようやく東へ飛躍し始めるという段階。

海では大航海時代が幕を開ける。それは話に描かれるような綺麗事の物語ではなく、Spain/Portugalを筆頭とする欧州列強の世界奴隷化侵略の始まりである。文明・技術力で劣った地域が欧州諸国間の激しい闘争の中でその劫略に飲み込まれていく様をその手で操ることになる。この時代に宗教も激変を遂げる。数百年に渡ってCatholic対Muslim、欧州対それ以外の世界という単純な対立だったものが、Protestantの登場により新教/旧教間での激しく入り組んだ戦いへと移行する。

こういった欧州での新教旧教の対立と新世界の発見がUSA成立の源となり、世界を新たな段階へと導いていく。

このような欧州を中心に生み出された世界史の激しい展開を地球規模でsimulateしたのがこのEuropa Universalisで、まさに唯一無二のgameである。

◇開発の経緯

元は仏のPhilippe Thibautが開発した同名Board game”Europa Universalis“をcomputer game化したもの。原作は1000以上の駒を使い、多様な内政を扱う非常に煩雑なもので、play終了まで通常数週間かかるとある。これがcomputer game化にまで至った原因だろう。

ただconceptや基本部分は同じだろうが、parameter操作をしてrealtimeで結果を得るというParadoxのそれはsystem面からかなり変えられていると思われ、実際Imperialism、Civilizationなど既存の多くのcomputer Strategy gameの影響が見られる。

◇EU2との差異

選択できるのはscenarioごとに用意されたこの時代を代表するごく一部の国家だけ。またgraphicの質が劣るため多少見づらい。

system面ではEU1の時点でMAPはすでに地球全域を扱っており、外交/軍事/地域市場へ商人を送り込んで収穫を得るCoTや任意選択missionといったsystem、またgraphicsや操作性もEU2とほとんど変わりない。一点異なるのがdomestic policy(国内政策) sliderが存在しない点。

system以外でもっとも大きく異なるのは、各国固有の歴史eventが1にはほとんど存在しないことだ。eventはTordesillas条約など大まかなものだけである。

EUを直線的に改良を施して行ったものがそのままEU2となっており、今からEU1を選んで遊ぶ理由はEU systemの基礎学習目的ぐらいだろう。gameとしてはsimpleにまとまっているので、長期のやり込みには向かないが楽しく遊ぶことはできるし、色んなものがないのは逆に新鮮かもしれない。

GamersGateでの販売価格は1$という捨て値で、単純に販売停止せずこういう価格で売るのは中々粋な計らいだが、特殊な用途以外で選ぶ必要のないものだからそうしていると思われる。

[Patch]

最終v1.10

GamersGateでのdownload販売版はすでに組み込み済み。

[Trouble]

・manualが無い

元のDVD package版にもなかったし、GamersGate版にもない。つまり無いのだろう。

・Loadするとplay国が変わっていた

同じScenarioを別の国で始めると、Loadしたdataでもplayer担当国がその国に変わってしまう。もう一度、saveした時の国で始めれば直る。

Europa engineには前のplaydataが残置して様々な悪影響を及ぼす欠陥がある。

[menu/config]

××異常に小さく見づらいfont。潰れる寸前だ。

また情報表示の仕方が拙劣で、一見iconやsliderで操作しやすく見えるのに、散在するiconで切り替える表示modeごとにplay上必須の情報や行える操作がバラバラに散在するので慣れるのに苦労する。

[Graphics]

API: DirectX

[Sound]

GamersGate版にはBGMがない。optionにBGMのon/offがあるし、元のCD版だとあったような記憶があるのでCD Audioかもしれない。

Paradox Interactive forums > Europa Universalis I > FAQ and Support > Is there BGM?


◇Scenario

期間: 1492 Jan 1 – 1792 Dec 29

Grand campaign (1492 Jan 1 – 1792 Dec 29)

このGrand campaignが長期間の戦略を競う本game。西・葡・英・仏・墺・露・土・波の中の一国から選択。

The Age of Mercantilism (1617-)

商業のglobal化に伴って葡に代わり興隆する蘭が主役となるcampaign。

The Age of Enlightenment (1700-)

覇権を失った蘭に代わり陸の新星として登場した普(Prussia)が活躍するcampaign。

The Age of Revolution (1773-)

仏革命~Napoleon戦争といった欧州大戦を扱うcampaign。

Great Northern War – 北欧vs露vs波

The Thirty Years War – 三十年戦争
Three Little Mice – 欧州東半
War of Independence – 米国独立戦争
War of Spanish Succession – Spain後継戦争

これらは短い期間で設定された目的(和平条約を結ぶ、領土を守りきる)などの達成を競う。

Fantasia – multiplay用。Inqa/Iroquoi/China/Mughalなど欧州外の国を選べるが国力は同等にしてある。

Europa Universalisを構成する各game

複雑なsystemがこのgame独自のあり方で絡み合っているために、EU世界での一国としてまともに振る舞うにはかなりの時間かけての習熟が必要だ。EU内で行われる各要素を個別のgame(Sub-game)に見立てて解説してみた。

[総評]:世界史simulatorの誕生

もしあなたがEuropa Universalisをまともにplayできるまでやり込んだなら、Sid Meier’s Civilizationのようなgameをつまらなく感じるようになってしまうかもしれない。歴史からsystemを抽出しgameとして組み立て、世界史simulatorとして機能させることに成功したEuropa Universalisは人類が生み出した革新の一つである。


◇Paradoxの素性

Wikipediaの記事を読むと元は有名なConan the Barbarianの版権を持ち、主にTRPGの開発を行うParadox Entertainmentの一部門だったものが分離されてParadox Interactiveになったのが現在Paradox(Interactive)と呼ばれているもの、とある。

Paradoxのprogramはよく”落ちる”ことで有名だが、Board game(Wargame)界隈出身なら得心がいく。その手のdeveloperのprogram能力はboard gameがPC上で動けばいいといった素人に毛が生えた程度の拙劣なものであることが大半だからだ。

現在ではParadox InteractiveはParadox Entertainmentから独立してPublisherとしてGamersGateを運営し、onlineでgame販売を行っている。Mount&Bladeなど独立系の作品をpublishすることが多くtable game業界出身らしい独自性がEAなどとの違いを際だたせる出版元だ。

Paradox Interactive AB @ MobyGames


◇EU1を買った時の感想

EU2すら出ていない初代の頃にBoard SLGに近いgameで非常に評判が高いので買ってみた。初代は日本語版は無く英語版のみ。

×××Interface全般が極端に「小さい」ことを標準にしていて、button・sliderなどあらゆる操作がやりにくい、中でも字が異常に小さいのが難物で、今まで見てきたあらゆるgame中で最も小さく、かなり読みづらい。それにも関わらず文字の占めるweightが大きい。

触っていて面白ければ英語でも読み込んで遊ぶつもりだったが、~の操作を行ったからこういう結果になる、というのが見え辛い。またrealtimeなのだが、結果が出るのを待つのがかなり面倒。後に、英語だからこんなにわかりにくく理解できないのかったのかと思ってVictoria日本語版をやってみたが、これも基本的にまったく同じだった。

Wikiや攻略siteなども見てやってみたが、当たり前にplayをこなす水準の理解に到らず。やはり何度挑戦してもneckになったのは文字が小さいことで、このせいでなんとなくやるかという気になれない。

私にとってParadoxの一連の作品は評判買いをして失敗した典型的な例で、Strategy gameをよくやってきた人でも好き嫌いが分かれる作りだと思う。ハマる人はハマるのだろうが決して直感的に分かるようなgameではない。まずdemoなどを入手して自分にとってどうか確かめた方がいいだろう。


◇Paradox gameを買う前に確かめておくべきこと

・異常に小さい文字やbuttonなど身体に害を及ぼすほどの視認性の悪さに耐えられるか、それを克服できる環境を構築できるか(大画面monitor、displayとの距離を1M以内に収める、MODによる調整など)。

・ある程度思い通りにplayできるようになるまで物によっては100時間近くかかるので、その時間を確保できる。

基本的な操作やとりあえずplayするぐらいなら十時間もあればいいだろうが、その世界の一員としてそれなりに満足のいくplayができるようになるにはかなりの時間を要する。

・game playに必須の情報がgame内で表示されないのはもちろん、manualの記述も完璧ではないので、internetを駆使して情報収集ができる。

・効率的に学習し、本当に楽しんでplayしようと思えば半ばMOD開発できるskillが必要になるのでその覚悟がある。

・そのような習得時間の長さを耐え抜かせるほどの該当時代に対する歴史的興味・情熱を持っている、もしくはもてそうだ。

一番重要なのは最後だろう。これがあれば大半は克服できる。


[Link]

Rauru Blog : Europa Universalis の権利


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