SAND STORM

朝ぼらけ

2009年11月12日

接点と接線 一

Filed under: 未分類 — Tags: , — sajin @ 11:00

人間の構造にもとづく情報処理


・接点はなにがしかの現実の経験によって作られた認識・反応の塊

精神がぶちあたるさまざまな矛盾、矛盾だけが現実のすがたであり、現実性の基準だ。想像上のものの中には矛盾はない。

『重力と恩寵』 シモーヌ・ヴェイユ

・接線は接点をつないで人間の脳がつくりだす世界の想像

・接点は現実のある時、ある場所における点に過ぎないので接点だけでは行動できない。だから人間は常に接線を創る。

・接点は現実を濃厚に反映するが、接線は想像に過ぎない

・人間は接線でしか動けない

・人間の頭の中は僅かな接点と無数の接線で出来ている

・接線が多くなると面になる。さらに増えると球になり、世界を形成する

・現実は単純な線とも面とも球体ともほど遠い、複雑・不定形で、不断に変化する多次元物体

・借り物の思想はすべて接線

・他人の接線に依拠すると間違いが起こしやすい。接線に頼ると危険。

接線を接点と勘違いして、そこからさらに接線を作ると何とも馬鹿げた悲惨なものになる。(例:UFO,マルクス主義)

それは接点をかいた実に怪しげなものである。

・仮に接点が正しくても、人間はすぐ接線をつくりだす

・幻影肢とは接線のみが残って接点が失われた状態

・ある時点における接点が正しく、その正しい接点から作り出された接線が複雑な現実に適合していたとしても、現実は不断に変化し続けるのでいずれ適合しなくなくなる。

例:通用しなくなった戦略を押し付け続ける老人経営者

現実はただ無茶苦茶に物質が反応しあっている訳ではない。ことに生物絡みの領域ではそうではない。

似たようなことが繰り返されている。

歴史は繰り返す。ただしバラバラに組み合わさって。しかも、そこに新しい物が付け加えられて。

反動・反魂は実現しない。同じ人間は甦らないが、別の人間は発生する。

[なぜ科学は間違うか]

・接点の精度を競っている(はず)なのが科学

・科学が提供するのは接点に過ぎない

・接点だけだと役に立たないので、わずかな接点を元に接線が語られる

・もしくは接点をつまみ食いして、恣意的に接線をつくりだす

・人間の癖として無意識的に接線に適合する接点のみを見る

人間は接線の動物なので、多くの場合、科学の接点を元にした誤った接線が横行する。

[暴走する接線の例]

資源国ベネズエラのエネルギー不足 @ 英Economist

接線が厄介なのは、新たに適切な現実への接点を得ない限り明後日の方向に暴走し続けることだ。

・一回酷い目にあったことでそれがすべてと思って喚き続ける被害者

・それまで上手くいっていたので、それを拡大再生産すればもっと成功するだろうと考える次世代

・独裁権力者

彼はその立場上、直接接点を得るような行動はできず、もたらされるのは彼の接線に迎合する接線だけ。

・井の中の蛙

色々な場所で広く物事を経験したり、見聞しない人間の接線は井の中の蛙のごとく、垂直に暴走する

[解決と回避にむけて]

・接点を得る努力

・大きな政府、官僚主義、お上依存、福祉社会などではなく、接点に近い人間が物事を決め運営していく自由社会に近づける

・全体把握力

人間には曖昧だが、全体把握力がある。(←『老子』を参照して表現すべし)

[よい接線のつくり方]

人間は接線にそってしか、思考も判断も行動もできない。接線は人間の世界の捉え方、判断・行動の基準なので、それが戦略の基となる。

接点を確保すると同時に、どのようにして、どのような接線をつくるか鍛錬しておくことが重要。

・本・Video、その他諸々、他者から伝達される情報はすべて接線

情報=他者接線をどのように取り入れるか。

・悪い接線に固着・執着しているものは、それを打ち破るような接点を得ない限り、よき接線を持てない

・接線のズレへ気付き

多くの接点を持ち、より良い接線を持つ人と対話した時、自分の接線がズレていることに気付くことができる

[接点/接線を用いた他者の把握と操作]

・前提が存在を既定し、存在が感情と精神を既定し、感情と精神が言葉を既定する

・接点と接線に深い知見を持つ者は、貧しい接点/接線しかもたない他者を容易に操作することが可能


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1 Comment »

  1.  サッカー元日本代表の三浦知良氏(カズ)が、日経新聞の連載コラムで面白いことを書いている。Jリーグ終盤の今、予想に反して低迷するチームからは、「こんなはずじゃなかった、僕らはこんな下位にいるチームじゃない、僕らの実力はこんなもんじゃない」という声が聞かれるという。それに対して、カズは、「違う、それが実力なんだ、その厳しい現実を受け入れ、どうしたら実力を上げられるかを考えるべきだ」と書いている。

    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/31471

    Comment by sajin — 2011年12月10日 @ 22:44

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