SAND STORM

朝ぼらけ

2009年10月7日

断章取義 – 学び

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◇ルソー 『エミール』 平岡昇 訳 河出書房新社

P384

趣味というものは、多くの人に認められない事柄に大して人を敏感にさせる過度の繊細さによって退廃するものだということである。こうした繊細さが論争好きな精神に導くのである。なぜなら、対象を精緻に考えれば考えるほど、対象はますます増加するものだからである。こういう精緻さが感覚をいっそう繊細にするとともに、いっそうばらばらなものにする。こうして、人びとの頭の数だけ趣味が作られることになる。特に何を好むかということについて論議することによって、哲学と知識が太ってゆき、こうして人は思索することを覚えるのだ。

P385

人は悪い趣味の支配している土地で考えることを学ぶことはできる。しかし、その悪い趣味を持っている人びとと同じように考えてはならないのだ。そして、そうした人びととあまりにも長い間一緒にいると、そうならないようにすることは、きわめて難しい。判断する道具を完成するのに、彼らを煩わさなければならないが、それを彼らと同じような用い方をすることは避けなければならない。

◇ヴィーコ 『学問の方法』 岩波文庫

p130

もし私が芸術作品の最良の手本があることはこの種の研究のあらゆる方法にとって有益であるというよりはむしろ妨げになると言ったとしたならば、どうであろう。おそらくは驚きをもって迎えられることであろうが、しかし、確かにこれは本当のことなのである。

それというのも、われわれに芸術作品の最良の手本を残している者たちも、彼ら自身のためには最良の自然以外には何らの手本も持っていなかったからである。そして、これに対して、画家のように原作者たちの最良の手本を自らも模倣しようとする者は、原作者の手本よりもすぐれたものを作り出すことは決してできないのである。


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