SAND STORM

朝ぼらけ

2009年10月7日

もっとも美しい数学 ゲーム理論より

Filed under: 未分類 — Tags: , , — sajin @ 20:07

A Beautiful Math by Tom Siegfried

もっとも美しい数学 game理論 トム・ジーグフリード 冨永 星 訳 文藝春秋


P36
スミスが主張したのは自由放任ではなく、政府が過剰な介入をしないこと。

P66
誰か一人の人間が幸福でいられるかどうかは、そのほかの人々のふるまいにかかっているし、これとはまた別の人が幸福でいられるかどうかは、さっきの人をはじめとする人々のふるまいにかかっている。だからこそ、みんなが戦略を考えるようになるんだ。

P100
化学反応の場合には熱力学の法則に従って均衡点に達するが、経済の場合はgame理論に従ってナッシュ均衡に押しやられる。

P101
ナッシュの数学を使えば、社会状況を適切なgameと比較することによって、ある社会状況の中で人々がどのように安定に達するかを理解できるのだ。つまり、game理論を実生活に応用したければ、現実世界の中の自分の関心を引く状況に着目して、その本質的特徴を抑えたgameを作り出す必要があるということだ。

P112
今世界が直面している問題はあまりに複雑すぎて、行列gameではとられきれないのだ。

P177
ガットマンは、不当に扱われたと感じた人間がマイナスの反応をすることを承知していた。人間の本性をこれだけ鋭く見抜ける人物なら、game理論や脳のスキャナなどなくとも、最後通牒gameの結果を予測できたはずだ。
ということはgame理論なんか不要だということだ。そうだろう?実生活でも研究室の中でも、人々の行動を観察するだけで人間の本性がわかるのならば、game理論なんぞは余分な数学にすぎまい?それに、game理論の数学と経済学者の利己的な合理性への信念とを組み合わせたところで、人間の行動を正確に予測することすらできないんだから。

P178
ほんとうのところ、game理論の数学は、人々が何を求めているのかを教えるのではなく、人々が、自分が求めることを成し遂げるためにどのようにふるまうべきかを教えてくれるものなんだ。

P181
現代人は背広を着た狩猟採取民族に過ぎない。

P185
申し出を断るかどうかの決断は、個人の性癖よりも、むしろその社会がどのような経済活動で成り立っているかに左右されているらしく

P186
市場での経験が豊富であればあるほど、むき出しの競争をよしとせず、公正さを重んじる傾向が強まるらしいのだ。

P194
遺伝によって脳に組み込まれたものと、経験によって得られたものが競合しているはずだ、と考えるのは間違っている。実は脳には、経験を受けて変わっていく能力が遺伝的に埋め込まれているのだ。「人間は、遺伝子があるにもかかわらず、ではなく、遺伝子があるからこそ柔軟性をもっている」

「現実世界での経験によって、脳の構造や化学や遺伝的表現が、深いところで、しかも生涯にわたって変わることが多い」のである。

P203
心理歴史学が扱うのは人間ではなく人間の群れである

P212
ケストレーによると、人間のふるまいはてんでんばらばらで、ややこしすぎて理解できないように思えるが、膨大な量を集めてみれば、なにか規則的なパターンが見えてくるという点が重要だというのだ。

P214
自由意志にも限界があって、人間の選択は、常に法律や道徳規範といった条件やそのときの状況に影響されるということだ

「原因の帝国」は、概して自由意志を圧倒する。


関連記事

No Comments »

No comments yet.

RSS feed for comments on this post. TrackBack URL

Leave a comment


sand-storm.net