SAND STORM

朝ぼらけ

2009年12月4日

Ys – franchiseの思い出

Filed under: 未分類 — Tags: , — sajin @ 07:37

◇Ys I
Released: June 21,1987AD

PC版をまともにplayしたことはないのだが、初代Ysの記憶といえば何よりPC98版の店頭DEMOが鮮烈だった。泡沫経済にいたる時期の和製PC gameの店頭demonstrationというのは凄いものがあったが、Ysは確実にその中の一角を占めていた。

初代Dragon Slayerを始め、Romancia、Xanadu Scenario 2などで一部の攻略mania向けに異常極まりない高難度路線を続けた挙げ句、恐らく売り上げが落ちたのだろう、真逆の方向性の「優しさと感動」を売り文句に”やさしいRPG”として作られたこのgameが大当たりし、以後和物はこういったやさしいRPGばかりとなった。難し過ぎるのも優しすぎるのもどちらも極端なだけで詰まらない。

よくよく考えてみるとFalcomというのは目先の利益を最大限に追求した企業だ。だからこそ当時も大当たりを連発し今まで生き残っている。

◇Ys II
Released: April 22,1988AD

MSX2のdisk媒体で最後までplayしclearしたが、特段面白い所もなく、印象に残るstoryもなく、何がそんなに面白いのかさっぱりわからなかった。やさしい割に、もしくはその代りにか、延々作業的経験値獲得やら何やらをしなければならず、gameとしては並以下だと思う。

Ys 1,2は今で言う所の”信者”を作りだし、なぜかそのような信者は彼らの想起する所のYs1,2から外れた関連諸作を強硬に否定してまわる社会現象(というほど大した物ではないが)を作った。理由がいまいちよく判らないのだが、全体的な表現・構成とともに美少女characterを上手く絡めたのが当時のplayerの心理を捕らえたのだろう。

1989年9月 – どっちがヒロインなのよ? @ Colorful Pieces of Game

戦後における様々なidolの生成とその古き良き関係が終わり最終形態としてのAKB48商法などを経た今思うと、Ysは戦後日本というmain cultureが物理・精神両面で解体された上、否定的な次元にまで押しやられた特殊な社会空間における混沌の中でsub-cultureの勃興を表す戦後日本特有の現象で、それを語る上での一齣として記録されるべきものだろう。

◇Ys 3: Wanderers from Ys
Released: July 21,1989AD

Hydlideから進歩のないtop-viewのaction gameからside viewのまともなaction gameとなった。Ys1,2の愛好者からやたと否定されているが、gameとしての面白味、場面場面の描写、何よりそのBGMの出来は前二作を大きく上回っている。

これもplayしたのはMSX2のdisk版だが、驚くことに初期不良でdiskが読めなかった。そしてその交換のためFalcomに連絡すると、こちらが金を出して交換してもらうことになった。欠陥品を売り捌いておきながら、さらに購入者から金を取って交換するなど最早詐欺の世界だが、当時はそれが当然と思って搾取されたのだから馬鹿な話だ。

これ以後のYsはあってもなくてもどうでもいいようなものばかりだし、1,2も当時における話題性はともかく、game自体は最早あってもなくてもどうでもいいもので、3やそのBGM以外今更触る価値もないと思う。

A 30 Year Fantasy: The Story of Falcom’s Resurgenceby Christian Nutt @ Gamasutra

◇飛火野耀の小説

gameとしてはそんな程度なのだが、Ys最大の功績は飛火野耀の小説を生み出したことにある。飛火野の小説は背景世界や登場人物にYsのそれを用いているものの、内容は人間の内面・心理に深く切り込んだ本物のfantasy小説となっており、時代、年齢・場所を越えて読むに値するものになっている。

飛火野のYsは元の話など何処吹く風と大きくplotを変えたせいでYs Fanからは随分叩かれたようだ。こういう本来価値に対する感性が全く欠如した、たかがgameのチンケな設定を有り難がるfanがいるからFalcomの様な商売も今まで続いたのだろう。

小説家としての飛火野耀、というより存在としての”飛火野耀”は”もうひとつの夏へ”で過去にも未来にも身動きが取れない時代の閉塞と逃避を、”UFOと猫とgameの規則”で読者に自己と世界に対する悟りを得させるほどの頂点に達した後、実質的に消えた。

 


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