SAND STORM

朝ぼらけ

2006年7月15日

NoCD Patchは違法なのか?

Filed under: 未分類 — Tags: , — sajin @ 00:58

誰しもPCで多数のvideo gameを遊ぶ上でまず障害になるのはprotectだと思う。これがある為に一部のsoftwaretを除いて、起動ごとにinternetに繋いで認証したり、現物のCD/DVDをdriveに挿入しておかないとprogramを稼働できなくなっている。このprotectの第一の問題は手間がかかることで、別のgameをしようと思ったら一々別のdiskを取り出して挿入しなければならない。そのdisk交換の為に、何度もdisk・case・箱などを触っていればどれも傷が付きボロボロになってゆき、終いには読み取れなくなるなどして酷い場合には使い物にならなくなる。

Protectは不正利用を防止する一方で、正当に商品を購入したuserの利便性を損ねていると言っていいだろう。

これを回避する手段は現在2つある。CD/DVDを仮想diskとしてImage化しそれを利用することが一つ、もう一つはNoCD patchを使用してprotectを除去することである。

まずdisk Imageを作成し、私用することは日本では何ら問題ではない。それ用の商品が公に多数販売されていることからもわかる。
Protectも含めて丸ごとImage化しているので後に述べる法律の「技術的保護手段の回避(技術的保護手段に用いられている信号の除去又は改変」にすら当たらない訳だ。

ではprotectを「除去又は改変」するNoCD patchを使用することについてはどうなのだろう?一般的には「違法」もしくは、捕まることはないが「灰色の領域」という感覚ではないだろうか。

実際はどうなのか法文を追って検証してみたい。


著作権法(http://www.cric.or.jp/db/article/a1.html)の該当する部分は以下である。

私のcommentは#付で逐次入れてあるので誤解なきよう。

第五款 著作権の制限
(私的使用のための複製)
第三十条 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。

一 公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合

#これの代表は図書館のコピー機で、だから公立の図書館では著作権の判定が厳しい。もちろんコンビニのコピー機も法的には同様である。

二 技術的保護手段の回避(技術的保護手段に用いられている信号の除去又は改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によつて防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によつて抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合

#NoCD patchは前文の技術的保護手段の回避に該当する。「あ、やっぱり違法なんだ」と思ってしまうかもしれないが最後までよく読んでほしい。
違法となるのはそれによって可能となり結果に障害が生じないようになった「複製」行為である。
NoCD patchで行うのは複製ではなく、単なる技術的保護手段の回避に過ぎない。まずこれをハッキリさせよう。
次は純粋な技術的保護手段の回避が違法になるかどうかを検証すればよい。

第百二十条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一 技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とする装置(当該装置の部品一式であつて容易に組み立てることができるものを含む。)若しくは技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とするプログラムの複製物を公衆に譲渡し、若しくは貸与し、公衆への譲渡若しくは貸与の目的をもつて製造し、輸入し、若しくは所持し、若しくは公衆の使用に供し、又は当該プログラムを公衆送信し、若しくは送信可能化した者

#まずわかりにくいので文節を分解してみる

技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とする装置(当該装置の部品一式であつて容易に組み立てることができるものを含む。)若しくは技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とするプログラムの複製物を
→公衆に譲渡し、若しくは貸与し
→公衆への譲渡若しくは貸与の目的をもつて

→製造し
→輸入し
→若しくは所持し
→若しくは公衆の使用に供し

→又は当該プログラムを公衆送信し

→若しくは送信可能化

した者

と読むのが普通だろう。しかし、こう読むことも出来るのではないか?

技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とする装置(当該装置の部品一式であつて容易に組み立てることができるものを含む。)若しくは技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とするプログラムの複製物を
→公衆に譲渡し、若しくは貸与し
→公衆への譲渡若しくは貸与の目的をもつて

→製造し
→輸入し

→若しくは所持し
→若しくは公衆の使用に供し
→又は当該プログラムを公衆送信し
→若しくは送信可能化
した者

この場合所有しているだけで違法である。

法律用語のキソを読むと、「若しくは」「又は」ともに同格の文節を連結する語であり、また同じ種類の語を2以上並べるときは、「、」でずら~っと結合して、最後に「若しくは」「又は」をもってくるとあって、この場合(((A若しくはB)若しくはC)又はD)に該当する。

つまり、

技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とする装置若しくは技術的保護手段の回避を行うことを専らその機能とするプログラムの複製物を公衆に譲渡し、若しくは貸与し、

公衆への譲渡若しくは貸与の目的をもつて
(((製造し、輸入し、若しくは所持し)若しくは公衆の使用に供し)又は(当該プログラムを公衆送信し、若しくは送信可能化した))者

となり前者の解釈があっている。

#前半で、”技術的保護手段の回避を行う機器・プログラムを公衆に譲渡・貸与したら違法”とあるが個人が所有し使用することは関係ない。後半では、「公衆への譲渡若しくは貸与の目的をもつて」というただし書きがついた上で、製造し、輸入し、若しくは所持し、若しくは公衆の使用に供し、又は当該プログラムを公衆送信し、若しくは送信可能化すれば、違法となっている。

逆に言えば 公衆=不特定多数、でなく特定の個人が対象であればnetworkを介しての譲渡・貸与も問題なく、また譲渡・貸与が目的でない、例えば単なる紹介であればそれが公衆に対してでも違法ではない。即ち後半でも個人が所持し、使用することは関係ない。

#公衆送信可能化とはわかり易い例を言えば自分でuploadした上で直接NoCD patchのfileにlinkを貼ってそれをさらした状態だと思われる(もちろんP2Pなどでも変わりはない)。この一文は直接FILEでなくてもそのpage、site自体へのlinkなど広義に解釈される可能性があるかもしれないが、「公衆への譲渡若しくは貸与の目的をもつて」という前言を考えれば他人のsiteへのlinkは譲渡でも貸与でもない単なる紹介なので関係ないだろう。ただし、社会的判断としてそのような解釈は無視されることが往々にあり、linkに関しては気をつけるべきだ。

二 業として公衆からの求めに応じて技術的保護手段の回避を行つた者

#掲示板などでNoCD patch作成やProtect回避の依頼を受け、それに応えた場合、それが「業」としての行いとみなされれば違法である。
「業として」の判定は微妙で、たまたま依頼に応えたということならなりわいとはいえないだろうが、protect回避専門のsiteだとか掲示板だとかを構えてやっていたり、そうでなくても依頼されれば常に応えたり、長期間繰り返し行っていれば該当するのではないだろうか。


第百十九条 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

一 著作者人格権、著作権、出版権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。)に定める私的使用の目的をもつて自ら著作物若しくは実演等の複製を行つた者、第百十三条第三項の規定により著作者人格権、著作権、実演家人格権若しくは著作隣接権(同条第四項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第三号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行つた者又は第百十三条第五項の規定により著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行った者を除く。)

#上が著作権の基本的罰則で、NoCD patchなどprotect回避の使用に関係あるのは著作者人格権の内、同一性保持権のみだろう。

(同一性保持権)
第二十条 著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする。

#NoCD patchなどによるprotect回避の為の改変は通常著作権者の意に反することだと思われる。やはり違法なのか?と思ってしまうがこれにも除外規定がある。

2 前項の規定は、次の各号のいずれかに該当する改変については、適用しない。
一 第三十三条第一項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第一項又は第三十四条第一項の規定により著作物を利用する場合における用字又は用語の変更その他の改変で、学校教育の目的上やむを得ないと認められるもの
二 建築物の増築、改築、修繕又は模様替えによる改変
三 特定の電子計算機においては利用し得ないプログラムの著作物を当該電子計算機において利用し得るようにするため、又はプログラムの著作物を電子計算機においてより効果的に利用し得るようにするために必要な改変
四 前三号に掲げるもののほか、著作物の性質並びにその利用の目的及び態様に照らしやむを得ないと認められる改変
(昭六〇法六二・2項三号追加四号一部改正、平十五法八五・2項一号一部改正)

#三の前半によりdiskを用いたprotectやonline認証によって起動できない場合、回避手段を使うことは該当しない。またNoCD patchは無駄な過程を省きより効果的に使用するために必要な改変であるからこれも同一性保持権を侵害しない。

よってNoCD patchなどによるprotect回避を個人的に使用することは同一性保持権を侵害しない。

以上、素直に法律を読めば、個人がどこかからNoCD patchを手に入れ、それを個人的に使用することは法的に問題がない、と解釈できる。また紹介についても違法ではないが、社会的に違法行為と同様と見なされる可能性はあるので注意はすべきだろう。

※注:この検証は素人が法文を解釈したものに過ぎず、実社会において違法とみなされるか、訴えられるか、逮捕されるか、罰則を受けるかどうかを検証したものではありません。すべての行為は個人の責任において行って下さい。


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