SAND STORM

朝ぼらけ

2009年10月31日

Europa Universalis 1-2-3における戦争指揮

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この記事ではEuropa Universalis1/2/3における外交面を除いた、戦争時における軍隊の指揮と管理全般を扱う。戦争関連のsystemは1と2でほぼまったく同じ、3では異なる点もあるが、基本構造は同じなので変更点は各章でその都度記す。


[War Exhaustion – 戦争による社会の消耗]

◇War Exhaustionを意識せよ

War Exhaustionとは戦争によって起こる国家全体の疲弊・消耗のことで、壮年/青年男子が兵士として引き抜かれて社会の人口が減り、また戦争遂行の為に高額の税金を取られ続けるなどして、社会・民衆の側に余裕がなくなっていくことを表している。

だからWEが上がると反乱率が増加し、おさめられる税収も下がるなどの悪影響が出てくる。

戦争も小国相手なら一気に領土の大半を占領して勝負を決することができるが、大国相手にWar Exhaustionを意識せず戦争を開始したりすると、たとえ初戦に勝利しても資金のある限り相手は軍隊を再生産して対抗してくるので、長期に渡る泥沼の戦争に陥りがちだ。

この戦争疲弊度はAIが停戦に応じる最も重要な基準となっており、もし目の前にいる相手の軍隊を叩き潰しても、相手国のWar Exhaustionが低ければ中々講和になど応じない。逆に敵国が既に他の国と戦争を続けていたりしてWar Exhaustionが高ければ、早期に有利な条件で講和を結ぶことができる。

・基本的には相手のmanpowerを削っていくことで相手国のWar Exhaustionは上がっていく。

・War Exhaustionが増加すると、各領域の反乱率は増加、税収は減少し、組織可能な最大軍隊数も減少する。

◇EU2でのWar Exhaustion

+ 戦争/非戦争状態に関わらず、部隊を組織すると一部隊につき最大2まで増加。増加値はmanpower最大値が少ないほど大きい。

+/- その月内に戦闘/包囲/突撃を行うと増加。行わなければ減少 -0.15/year

– 属国があると、自国manpower最大値の半分までMPが増加し、結果として部隊組織時のWE増加が減少する

– 平和な状態であれば大きく減少 -3.0/year

War Exhaustion FAQ – Paradox Interactive forums

◇EU3でのWar Exhaustion

ほぼ戦争中のmanpowerの増減に連動する

・戦争中でもmanpowerを減らさなければ僅かずつ減少

・非戦争中であればmanpowerを消費して部隊製作したり、反乱軍との戦争などで出た損害を補充しても、War Exhaustionは増加しない

– 平和な状態であれば大きく減少。どこかと戦争状態になるとこのminus補正が消える。

[manpowerと傭兵]

manpowerとは兵隊として徴用可能な人的資源のこと。

EU1/2では貯まったmanpowerを用いてplayerが任意で部隊を組織する任意生産であり、兵が減ればそのまま部隊も消滅するため、manpowerが枯渇することはあまりなかった。

EU3では幾ら兵が減っても部隊はそのまま残り続け、定員である1000を割り込むとmanpowerから自動的に補充される自動補充式に変わった。この自動補充は自領地や占領地だけでなく、敵城を包囲中などにも行われ、Attritionで軍隊を消耗させながら同時に補充も為されるといったこともよく起こる。当然敵国も同様に兵員補充がなされるので延々互いのmanpowerが尽きるまで戦いが続くことも珍しくはない。

下手に軍隊規模を大きくすると、初戦は順調だが損害を蒙りだすとすぐにmanpowerが枯渇して、兵の数もまともに整わなくなる。中堅国家程度ではmanpowerの枯渇が頻繁に発生するようになっている。

そこで出番になるのが傭兵だ。GenoaやVenetiaの様な商業国家は元より、三十年戦争開始時のSwedenの様なCoTを握っているため金はあるが大規模な軍隊を養うmanpowerは無いという国は軍の多くを傭兵に頼らざるを得ない。

傭兵は雇えば雇うほど雇用初期費用、維持費ともに高額な資金が必要になる。それでも、少数の正規軍のみでだらだらと長期間戦うぐらいなら、あらかじめ傭兵を大量に雇いいれた上で、初戦で敵主力を壊滅させると同時に主要な領地に軍を貼り付けて敵国の部隊再生産を妨害した方が事は早く済む。

[Attrition – 消耗]

◇大部分の兵の損失は戦闘以外の場所で起こる

Europa Universalisで敵領土に進行した際、最も特徴的に表れてくるのが消耗による軍隊の損失だ。

これは歴史通りのことで古今の戦争で兵員の損失の大半は両軍がぶつかり合う戦闘の最中ではなく、熱帯のJungleや冬期のRussiaといった過酷極まりない環境に何千何万という人間が無理に貼りついていることから起こる饑餓、病気などが主たる原因だった。

近代以前の軍隊は現地における徴発-もしくは略奪-が補給において大きな比重を占めており、EUでも各領地(province)ごとにSupply(Support) Limit/Max Attritionの値が定められている。このSupply Limitを越える軍隊が領地に存在するとAttritionに応じた兵員の消耗が発生する。

Supply Limitは経済的に豊かな領域では高く、消耗係数(Attrition)は砂漠や雪原のような過酷な場所である程高い。

◇焦土戦術 – 軍事作戦は消耗を中心に考える

領内に大量の敵軍が攻め込んできた!

「今すぐ軍隊を掻き集めて反撃に行かなければ」と思うかもしれないが、ちょっと待って欲しい。敵の大軍はぶつかって勝利すること自体が難しいし、例え勝ったとしてもこちらも大きな損害を被ることは避けられない。

敵が大軍であるということは、多くの場合その領地の補給上限を超えることを意味する。揚々と城の包囲に取りかかった敵軍は見る間に消耗してその数を減らしてく。十分減った所で初めて叩けばいい訳だ。

特に有効なのが冬期を利用する作戦だ。冬期以外はSupply Limitを越えた部隊にAttritionが適用されるだけだが、冬期はMax Attritionが上がる上にSupply limitを超えた分だけでなく軍全体にその数値がかかってくる。必然、兵は恐ろしい勢いで減少していく。

「名将は戦わずして勝つ」というが、もし相手が多数の領域と軍隊を抱えた国であるなら、まず自領に引きずり込んで長期に渡って兵員を損耗させ、War Exhaustionを引き上げるのが最善の手だ。

敵は余裕があれば再現なく兵を作りだしてくる。速攻か焦土作戦か、戦争に勝つにはどちらかを選ばなければならない。

◇消耗を考えて攻める

EU1/2においては冬期を利用すると大国と渡り合うことも難しくはない。相手にとってそうだということは、こちらにとっても冬期の敵城を攻め落とすのは想像を絶する困難な作業ということになる。

こういった場所でただ包囲するだけでは幾ら兵があっても足らないので”Cover/Besiege/Assault”の三つの戦法を駆使することになる。

Coverはその城の包囲効果が継続する最低限の兵数だけを分離する。冬期などはこのCover分だけを残して残りの兵は撤退しないとあっという間に消え失せる。

Besiegeは城の攻略が進行する最低限の兵を分離する。大軍で敵provinceに乗り込んで敵軍を破ったら、不必要に大軍を貼り付けずBesiege分だけを残して主力は他に向けよう。

最後のAssaultは強行突入で歩兵だけがこれに参加することができる。もちろん籠城側の何倍もの歩兵を投入しないと城の陥落などできようはずもなく、攻め手の損害も甚大だ。Assaultは包囲を続けて街が燃え、城壁が崩れた状態が進んでいる程、攻め手の損失は少なく守り手の損害は大きくなる。

低いSupply Limitと高いAttritionの領域や冬期のために普通に包囲したのでは莫大な兵の損失を覚悟しないと落ちない場所、例えばRussiaの首都Moscvaなどは、瞬間的に大量の歩兵を掻き集めてAssaultで一気に強行陥落を計る。Assaultで出る損害は甚大だが、それでもAttritionで兵が雲散霧消するのに比べれば余程マシだ。

◇Supply Line – 補給線

EU1/2では補給線の処理が為されており、これを遮断すればAttritionが増大して大きな消耗を与えることができる。

補給線は補給基地から陸上の自国/同盟領地もしくは海を通って引かれる。敵軍がいれば通せないし、中立国の領地も通れない。補給基地Supply BaseはTrading Post以外の自国/同盟領土ならどこでも該当するので無理矢理奥地に侵攻でもしない限り、そうそう補給切れは発生しないだろう。このためかEU3では廃止されてしまったようだ(manualに記述がない)。

EU3の補給切れはまず、その軍隊が自領地・占領地のどちらにもいないこと、海と隣接していないこと、隣接領地が自領地/占領地でないこと、この条件すべてを満たす必要がある。つまり、現在存在する領地と隣接地すべてにおいて完全に補給を遮断された状態でのみ、turn 20%程度の兵員損耗が起きる。

◇EU1/2のSupply Limit

敵領地(非占領) 基本値*2
敵領地(占領済) 基本値*3
自領地 基本値*5 + Fortress(Lvx10) + Conscription Center(10)

◇EU3のSupply Limit

敵領地(非占領) 基本値*1
敵領地(占領済) 基本値*?
同盟 基本値*4
自領地 基本値*5 * Land Tech補正

EU3では陸軍技術の進歩によって消耗は段々と起きないようになってゆき、game後半になるほど大部隊の運用が容易になる。

◇EU3におけるAI playerの損耗

EU1,2と違い、EU3のAI playerはsupply limitに最低五倍程度の下駄が履かせてある。この為、human playerなら見る間に減っていく数の軍隊を一領域に集めてもほとんど兵が損耗することはない。これを利用してAI playerは数万~十万という恐ろしい数のstackを運用してくる。この下駄の為、EU3での焦土戦術はよほど上手くやらないと成功させるのは難しく、海上封鎖に頼った方がいい。

[blockade – 海上封鎖]

blockadeの役割は敵国の海外収入(Tariff)を絶つことにある。これには海外CoT収入も含まれる。海上封鎖で失われるのは海外収入のみであって、陸上で連結された領土/CoTからの収入には効果がない。

EU1,2での海上封鎖は大きな意味を持たないが、EU3(特にHeir to the Throne以降)におけるそれは敵国のWar exhaustion増加に大きな影響をもたらす。Supply limitが五倍以上になるAI playerのFranceやOttoman Empireといった陸軍大国を相手にした場合、海上封鎖を用いないと負かすのは難しい。海上封鎖の影響は封鎖した数ではなく%で決まる。三十ある港を二十封鎖して得る66.6%の効果より、たった一つしかない港を封鎖して得る100%の効果の方が大きい。

◇商業route

目には見えないが、どの国でも陸上連結されていない領土からの収入は海軍同様に商船が海上領域を移動して首都に運んでいる。だから直接敵の港を封鎖しなくともバルト海の入り口や地中海の入り口を抑えることで商業遮断の効果が発揮される。

少なくともmanualの記述ではEU1-2ともblockadeはWar Exhaustionに関係ないようだ。ただ封鎖している方がWEの上がりは大きいように思う。資金が減って、傭兵ではなくmanpowerを浪費して徴兵せざるを得なくなる為だろう。

EU1/2のみ港湾封鎖された領土はSupply Baseとならず、またSupply Lineを遮断してAttritionを上昇させる効果を発揮する。


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