SAND STORM

朝ぼらけ

2009年10月10日

Sid Meier’s Colonization – 情報・紹介・批評

Filed under: 未分類 — Tags: , , , — sajin @ 23:10

Released: Jun 26, 1995
Platform: DOS/Windows 3.1
Developer: Microprose
Publisher: Microprose
Distributor: 伊藤忠商事(アンバランス)

Official: n/a
Forum: Civilization Fanatics’ Forums > Colonization
Wiki: Strategy Wiki/Wikipedia

Sid Meier’s Civilizationのsystemを大航海時代からUnited States of America独立までの期間における米大陸への植民競争を表現する為に大胆に組み立て直したCIV系で最も優れたgameの一つ。

過剰な競争をもたらす先者勝ちの七不思議や多大な手間のかかる技術開発などCivilizationにつきもののstressfulな要素を大胆に削っており、Sid Meier’s Civilization systemの面白い部分のみが濃厚に味わえる。

※2008ADにreleaseされたCivilization 4のsystemを流用したCivilization IV: ColonizationはCiv IVを流用した異なる作品。一応remakeではあるがgame balanceが悪く、AIの出来は最悪でCiv IVの不用なsystemが流用される一方play abilityは落ちており総じて出来は良くない。


[Edition/Patch]

まずDOSで発売され、これが現在GOGなどで売られていて入手可能。その後Windows 3.1版と95版がreleaseされ日本語化して移植された。

・patch/互換性

Windows3.1版をそのまま95以降で動かすのは無理でpatchが必要(英日とも)。XPでの動作は問題なし。

XPで改めてinstallしたら、patchを当てると逆におかしくなった。XPで3.1との互換性が上がっているのかもしれない。

pagefileを0にして、file操作などを繰り返すとWin16サブシステムのリソース不足で起動しなくなることあり。その場合Winの再起動が必要。

・BGM

CDをA-Zで一番若いdriveに入れておかないとBGMが鳴らない。

・WinG

graphics表示にWindows 3.1のAPIであるWinG(Wikipedia)が使われているのでwing.dllが必要。


England(英国)/France(仏蘭西)/Spain(西班牙)/Netherlands(和蘭陀)の四ヶ国から選択する。Portugalが入っていないのは北米に進出せずColonizationの背景である欧州での覇権争いにも参加しなかったせいだろう。

英:本国の港に移民希望者が現れる頻度が高い。全般通して有利。

仏:Indians(Native Americans)とのいさかいが起きにくい。先住民とのつきあいは難しいので基本を習得した上級者向け。

西:最初から強軍事unit、Native Americans集落への攻撃にbonusが付く上に得られる財宝も多い。これを最大限に生かしたplayは単純かつ強力。

蘭:最初から速度と輸送力の大きいMerchantmanで、さらに値下がりしづらく本国との貿易が有利なので序盤~中盤稼ぎやすい。税率が上がり禁輸品が増えていく後半は弱くなるのでそれまでに圧倒的な勢力を築けるか否か。

[Graphics]

DOS版は解像度制限で多少見づらいが、Windows版のそれはCivilization IIよりよく、現在見ても問題ない水準。むしろ味があって様式として完成されている。

[Sound]

○BGM は単に西部風でも中世風でもない独特の牧歌的なmelodyでgameのgraphicにとても合っている。


Civilizationではそれぞれの建立した都市を中心とした5×5 Squareの四隅が欠けた箇所が生産可能地だが、Colonizationでは街の周囲3X3のみとかなり狭くなっている。そのせいでmapは中くらいでもかなり広く、奥地まで開発することは難しい。これはminus要素でも何でもなく、Civilizationと言えば一度建てたら都市の移転が実質不可能であるため、各都市の生産予定地が重ならないようにするために、gameの本質と関係ない所でpuzzleのような配置計画を行わねばならなかった。それがColでは大きく緩和されている。

上の表示範囲を開発し尽くすのはgame終盤までかかる。それぐらい土地の有効利用ができるのでCIVの様にやたら領土を拡大する必要はない。

○扱い易いhelp

初代CIVの時代からgame内にdatabaseを積んで参照できるようにしてあるが、COLのそれはCIV系より遥かに触りやすい。土地情報などは右clickすれば職業ごとの生産高や森にかくれた開墾後の地形などすべてを即座に見ることが出来る。

◎一つ一つの人口・都市の存在が軽い

CIVでは一度都市を作ると、それを無くすのに非常な手間がかかりそれが都市配置計画の面倒さと絡んで苦痛の種だった。COLでは都市ではなく植民初期のcolonyということを反映してどんな場合でも簡単になくすことができる。建築物の積み上げもCIVの様なある程度作ったらもうどうしょうもないといった重さはない。

また、人口=colonistは金で簡単に募集することが出来、食料の増産・蓄積かまれなrandom eventに頼らないと手に入らないCIVより遥かに容易に追加することができる。さらにcolonistは開拓者と違って都市に入らない限り食料を消費せず、こちらも不快な制約から解放されている。軍事unitも存在するだけで食料や生産力を消費したりしない。

○交易路を組んでの物資の自動輸送が可能
幌馬車という陸輸送unitと船を使って簡単に自動交易を組むことが出来る。序盤で購入した帆船などを活用して、COL systemで起きがちな各都市間の物資の不足・余剰を自動で解決できる。ただし細かな数量指定はできない。

×戦闘結果が理不尽
CIVの伝統だが、予想される確立からかなり外れた結果がしばしば出る。これは癖を見抜いて対処するしかない。

[職業]

漁師・rum(ラム酒)職人・宣教師・政治家など市民に細かな職業があるのは他のCIV系にないCOLの大きな特徴だ。

どの職業でも全ての仕事につくことは可能だが、専門職の者が生産に当たると倍程度の効果がある。多産bonus地だとさらに倍で結果四倍近い差がつく。

また一定期間は奴隷労働の契約を結んだやる気の無い契約労働者や欧州から放逐された流刑者など生産性の低い職業があるのが面白い。

流刑者→契約労働者→通常労働者(colonist)→専門職(ベテラン)と、流刑者でも教育を受けたり、戦闘に勝ったりすれば一端の市民になっていくことができると、COLにおいては教育が重要な要素になる。

[先住民との関係]

文明国と違う役割を果たす多彩な先住民systemがColonizationを豊かで奥深いものにしている。

最初に遭遇するとどこの部族も友好的に迎えてくれる。訪れると一度だけ技能を教えてくれる他、偵察隊ならいろいろなものをくれたりする。奥地にはInca/Aztecの様な高度な文明を持った諸族もおり、彼らは銀など大量の貴重品を蓄えていて、農夫・漁師などの技能を教えてくれる。

しかし、植民側の支配値が拡大するにつれて、先住民はどんどんこちらを警戒して相容れなくなり敵対的になってくる。また、西洋の法など理解しないので一方的に荷馬車やcolonistが襲われることも。

gameが進んだら他国の植民都市に近い部族に、馬と銃を売りさばいて妨害という手も取れる。また商品も本国へ売りすぎて商品価格が下がったら先住部族の方が遥かに高く買ってくれる。また宣教師を派遣すれば基督教化が進んで街の建設を手伝ってくれるようになるなど友好と敵対、交易が複雑に絡み合っていく。先住民族の存在がきっちりとsimulateされ巧みに表現されていることでColonizationはいくらやってもやり尽くせない魅力を備えるものになった。

[七不思議に代わる偉人たち]

七不思議の代わりに独立の鐘を鳴らすことで建国の父が自国の大陸会議に参加してくれ、七不思議同様の大きな効果をもたらす。建国の父たちは影響が大きく、効果が無効になることはないが、文明の進展によって段階的にあらわれるのではなく、種別ごとにrandomかつ並列的に現われ参画する人数が限られる為、誰を選択するか悩み所。

Adam Smith (1723-1790) アダム・スミス [経済]

国富論を著し、経済思想に大きな影響を与えた英の道徳・経済学者。

通常の加工場の一段上の工場を建設できるようになる。工場は単に処理量が多いだけでなく、投入した原材料の150%の製品が得られるので、中盤以降必須。

Jakob Fugger (1459-1525) ジェイコブ・フッガー

独墺近辺の豪商。東印度会社との取引で巨財を成し、それを神聖Rome帝国皇帝に貸し付けて独占的な鉱山開発権を得るなど大きな影響力を持った。

すべての禁輸を解く。禁輸はまた行われるので使いどころが重要。

Peter Minuit (1580-1639) ピーター・ミヌイット

蘭の西印度会社総督。Manhattan島全体をわずか$24で先住民から買い取った逸話が有名。

先住民の使用している領域を代価を払わずに自由に使用できるようになる。

Peter Stuyvesant (1610-1672) ピーター・スタベイサン

New Amsterdam(後のNew York)の知事。厳しい統治で生産・交易を増大させ新世界の富を増した。

本国へ自動的に物品を売却してくれる税関の建設を可能にする。船で通う必要がないので便利。

Jan de Witt (1625-1672) ヤン・デ・ウィット

Netherlandsの政治家で首相を務めた。総督制を廃止し、国王権力の削減を目指した。

外交画面における他国情報が詳細になるだけでなく、文明国間貿易が可能になる。全商品を取り扱うので禁輸が進んだ後便利。

Ferdinand Magellan (1480-1521) マゼラン

葡の航海探検家で世界一周を目指し、自身は途上で倒れたものの残った部下が成し遂げた。

すべての種類の船速を+1する。船速の速さは交易のみならず攻撃防御にも友好なのでDrakeよりも重要。

Francisco de Coronado (1510-1554) デ・コロナド

Spainの征服探検家。初めて北米西部を探検し広大な領域の情報をもたらした。

他国も含め存在するすべてのcolonyとその周辺情報を明らかにする。

Hernando de Soto (1500-1542) ヘルナンド・デ・ソト

目的達成に手段を選ばなかったSpainの征服探検家。Floridaに初めて上陸し、東南部を探検した。

索敵領域が1から2へと拡大し、さらにScoutで失われた都の噂を探ると常によい結果がもたらされる。

Henry Hudson (1570-1611) ヘンリー・ハドソン

英の探検家だが蘭のためにChasapeake湾やHudson川,Hudson湾など北東部を探検し、その名が川や湾の由来となった。Hudson湾は毛皮の集積地となり、Hudson Bay companyは長年に渡って毛皮の収集と加工を事業とした。

Fur trappersによる毛皮の収集量が倍になる。

La Salle (1643-1687) ラ・セール

仏の探検家でMississippi川をMexico湾まで下り、広大な領域をFranceの領土とした。

三人以上のcolonistがいるcolonyに自動的に木の柵を建設する。占領したcolonyに三人以上いると次のturnに自動的に建設されつぶせなくなるので注意。

Hernan Cortes (1485-1547) ヘルナン・コルテス

Spainの征服探検家。僅かな兵力でAztec empire(アステカ)を支配し、中米一帯を壊乱に陥れた。

先住民集落を占領すると常に財宝を獲得でき、しかもそれを輸送せずに即座に換金できる。

George Washington (1732-1799) ジョージ・ワシントン

独立軍の指揮官にして合衆国初代大統領。首都Washington D.C.はその名が由来。

戦闘に勝利すると必ず階級が上がる。

Paul Revere (1735-1818) ポール・リヴィア

独立戦争時、普段は生産活動を行いながらいざ戦争となれば武器を取る民兵(militia)、その部隊指揮官であるminutemenを組織化して英王軍の撃退に大いに功があった。

通常労働を行っていても武器さえあれば敵の襲撃時に自動的に武器を取って戦ってくれる。

Francis Drake (1540-1596) ドレイク

英女王Elizabeth Iに仕えた海賊。Spain船を次々と襲い、また英colonyを守るなど覇権を英にもたらすのに役だった。

Privateerで攻撃すると+50%のbonus。

John Paul Jones (1747-1792) ジョン・P・ジョーンズ

Scotland出身の海軍提督。独立戦争の海戦で傑出した能力を発揮した。

Frigate一隻が無料で加わる。5000gold分だが、即座に必要な時のみか。

Thomas Jefferson (1743-1826) トーマス・ジェファーソン

合衆国憲法起草者にして第三代大統領。

自由の鐘の生産量を50%増やす。

Pocahontas (1595-1617) ポカホンタス

英国の初期植民地の指導者と結婚した先住部族の姫。二人は両勢力の緊張緩和に勤めた。

全部族と友好になるまで警戒度が下がり、さらに以後の警戒度上昇は半減される。

Thomas Paine (1737-1809) トマス・ペイン

英国出身の思想家。仏市民革命に参加し、新大陸に渡って独立を煽る新聞を発行しながらCommon Senseを出版。後にFranceに戻って人権宣言をだし、さらに理性の時代を発表した。

現在の税率に応じて自由の鐘の生産量を増大させる。

Simon Bolivar (1783-1830) シモン・ボリバル

南米を舞台に解放軍の指導者となりVenezuela,Colombia,Ecuador,Peru,Boliviaなどを次々と解放した。その名はBoliviaの由来となった。

全colonyの自由の鐘を+20%底上げし、生産性の低下を防ぐとともに増産に近づける。

Benjamin Franklin (1706-1790) ベンジャミン・フランクリン

外交官・政治家にして思想家・科学者・発明家でもある多芸多才な人物。欧州諸国の協力を得るのに功があり、電気を発見し避雷針などを発明した。

植民地は大陸での戦争の影響を受けなくなり、さらに他国と接触した際必ず和平を求めてくるようになる。

William Brewster (1567-1644) ブリュースター

Pilgrim Fathersを組織した指導者でMayflower号で最初に新大陸に到達して植民を行った。

欧州に現れる移民希望者に犯罪者(Petty Criminal)や契約労働者(servants)は表れなくなり最低でもcolonistになる。最重要の人物。

William Penn (1644-1718) ウィリアム・ペン

英国Quaker教徒の指導者。宗徒のために広大な土地を確保し、それが後のPennsylvaniaとなった。

教会の十字架生産を+50%。

Jean de Brebeuf (1593-1649) ジャン・ド・ブレバーフ

Franceの宣教師で、応答書を部族の言葉に翻訳しCanadaで布教していたが、先住部族同士の戦いに巻き込まれて死亡した。

宣教師の能力はすべてveteran扱いとなる。布教は犯罪者でも失敗することはないので不要。

Juan de Sepulveda (1484-1566) セプルーベダ

Spainの哲学者にして自称人道主義者。新大陸の先住民は自己統治の能力が欠落しており、進んだ文明国である白人が支配しなければ破滅するとして白人の義務(The White Men’s Burden)を訴えLas Casasらと激しく論争した。

先住民が改宗して参加する確率を増大させる。

Bartolome de Las Casas (1474-1566) ラス・カサス

『インディアスの破壊に関する簡潔な報告』などで先住民への残虐きわまりない取り扱いに異議を申し立てて教皇を動かし、激しい論争の末にSpain国王の政策を変えさせて先住民に人間的取り扱いをもたらしたSpainの宣教師。

現存するすべての先住民改宗者は普通のcolonistになる。

founding farhersもそうだが、themeが絞られsystemと構成要素の両面が歴史を再現しているため、歴史を学ぶのにも役立つ。

建国の父の現れる速度は政治活動(自由の鐘)で決まり、政治活動はcolonyの生産能力とも関係するので余裕が出てきたら政治にも目をむけよう。

SpainはNative American集落への攻撃bonusがつき、得られる財宝も多いため周囲の集落を次々と刈り倒していく。初期の軍事unitも強力で多くの場合主敵となるだろう。

移民を増やす(登場頻度を早める)には、教会を建設して「独立運動家」を配置する(十字架が目安)。

大陸の産物を本国に持ち帰って資金に還元し、武器・資材・人材などを購入するのが本道だが、利益がでると本国は頻繁に関税を上げたがり、それを拒否するとBoycott(禁輸)を喰らう。解除は偉人を使って行う一度きりで、その商品を切るかどうかはかなり悩み所だ。また同じ商品を売り続けると銀の様な高額商品でも最低値にまで下がってしまう。

段々本国との付き合いが煩わしいものとなり、ここまでやられるならもう独立した方がマシだ!となっていくようにsystemで歴史が再現される。

[独立への道]

自治意識=独立機運

集会所で自由の鐘を増やすとcolony住民の自治意識が上がり、生産能力がどんどん上がっていく。逆に新しい住民、特にやる気のない契約労働者や流刑者がcolonyに加わると、意識が一気に下がって生産能力まで落ちてしまう。
集会所に余ったcolonistや政治家を配置していくことが中盤以降は重要。後半は政治家の量産も課題になる。

最終的な目標は他国を打倒することではなく本国からの独立だ。本国の送り込んでくる精鋭軍隊との戦いは熾烈なものとなる。独立には倍程度の軍隊が欲しい所。

太平洋沿岸に到達。感慨無量。

[総評]:

もうSid Meier’s Civilization系をまともにやる気はしないが、それでもあえてやるとすればこのColonization一択になるだろう。それほど贅肉のそぎ落とされた完成度の高いgameであり、題材の表現も見事。CIV systemの良い点のみを味わえる。

再販を望む

Civilizationはseriesの人気も高く親しむ人も増え層が厚くなる一方ではないだろうか。Colonizationが発売されたのはもう10年も前のことで根本的に数が出でおらず、中古市場でも見かけることはない。XPでの動作も確認されており、これはぜひどこかに再販をお願いしたい。訳のわからないB級gameのlocalizeより売れるのは確実だろう。

2012ADにGOGで英語DOS版が再販された。Windows版の販売権も取得しているがWin 3.1を動かす環境を提供できないので出す気はないそうだ。

Sid Meier’s Colonization – 攻略


[Link]

Colonization Fans – 初代とCiv IV Colのdataと攻略

Colonization Home Page – Microprose – 背景歴史情報、攻略から改良提案まで盛り込んだunofficialのsite。

Freecol – 有志による英語の再現版freesoft。ただし音楽見た目からすべて異なっているし、mapも斜め上からのquarter view。

北米イギリス植民地帝国史 – 英だけでなく仏の記述や大陸の政争との関連が分かり易く描かれている

インディアンの魂の叫び Indian/Native American側の歴史


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